ミケさんラグビーって、ボールを使った格闘技だね。
タックルされたら、めっちゃ痛そう。



そうだな。
だが、ラグビーは最高のスポーツだぞ。
戦い終わったあとは、
敵も味方もないノーサイドになるんだ。
【X】#9「われら星雲!」のあらすじ
大地とアスナはラグビーの試合を観戦していた。
ワタルの弟のイサムが西北大学でレギュラーをしているからだ。
だが、応援の甲斐なく試合に負けてしまう。
イサムが相手チームのタックルを怖がって、
試合のペースを乱してしまったためだ。
監督に叱られたイサムは寮を出て行った。
行く当てもなくて困っていると、
星雲荘というシェアハウスを見つける。
そこには名栗、伊刈、春木という変わった3人が住んでいた。
おもな登場人物(敬称略)
大空大地(高橋健介)
怪獣との共存を望む青年。ウルトラマンエックスとユナイトする。
山瀬アスナ(坂ノ上茜)
大地のバディ。格闘技と地上戦が得意。
風間ワタル(細田善彦)
射撃の名手。スカイマスケッティの操縦を担当。
貴島ハヤト(松本享恭)
ワタルの同期。スカイマスケッティの操縦を担当。
三日月マモル(原田隼人)
Xioラボの天才科学者。パズルと数学が得意。
高田ルイ(百川晴香)
マモルにスカウトされてXioに入った天才少女。
山岸タケル(TAKERU)
Xioオペレーション本部で、管制・通信などを担当する専任オペレーター。
松戸チアキ(瀬下千晶)
Xioオペレーション本部で、怪獣出現エリアをアナウンスする専任オペレーター。
橘さゆり(月船さらら)
Xio日本支部特捜班副隊長。情報分析・作戦立案を担当する。
神木正太郎(神尾佑)
Xio日本支部特捜班隊長。「敵を倒すのではなく理解に努める」という信念の持ち主。
声の出演
ウルトラマンエックス(CV:中村悠一)
変身アイテム「エクスデザイバー」にデータを宿すウルトラ戦士。
ファントン星人グルマン(CV:松本保典)
通称は「グルマン博士」。Xioラボで大地たちと共に研究・開発に努める。
ゲスト出演
風間イサム(汐谷恭一)
ワタルの弟。西北大学ラグビー部の10番選手。
ナックル星人・名栗(平野勲人)
星雲荘の住人。オネエ言葉で話す。
イカルス星人・伊刈( 関智一)
星雲荘の住人。語尾にイカをつける。
バルキー星人・春木(橋本達也)
星雲荘の住人。英語交じりで会話する。
登場宇宙人(暗黒星団チーム)
【X】#9「われら星雲!」の感想
控えめに言って神回です。
1970年代に放送された、
「われら青春!」という人気ドラマのパロディで、
戦いではなく、ラグビーの試合がメインなんですよ。
イサムが知り合った名栗、伊刈、春木の3人は、
ウルトラマンギンガで、
闇のエージェントとして暗躍していました。
Xとギンガは同じ世界線なのか、
3人が改心したのか分かりませんが、
いずれにしても素敵なメンバーです。
イカルス星人とバルキー星人はともかく、
ナックル星人は帰りマンでは極悪非道で、
視聴者のトラウマになった存在でした。
Xでもバンデロが、
高田ルイにひどい仕打ちをしています。
だから名栗の温厚な性格には、
本当にビックリしました。
人間と同じで、異星人にも善良な人がいるんですね。
3人は地球侵略などまったく考えず、
星雲荘で慎ましく暮らしていました。
イサムが現れた時も追い返さなかったですし、
一緒に食事を摂ったり、励ましの言葉をかけています。
印象的だったのは、
道端にお財布が落ちていた時でした。
中には10万円が入っていたので、
そのままネコババするかと思いきや、
自転車で通りかかったお巡りさんに渡しているんですよ。
3人の正体を知ったイサムは、
兄のいるXioに通報しようとしましたが、
良識のある行動を見て「信頼できる仲間」だと思いました。
ヴィランとのラグビー勝負
そんなある日、青雲荘に隕石が落ちてきます。
部屋はめちゃくちゃになりましたが、
あやしいものではなく、
春木が故郷で飼っていたサメクジラでした。
可愛いペットとの再会に春木は喜びますが、
なんと宇宙犯罪ネットワークの暗黒星団が、
サメクジラを強奪しようとしていました。
暗黒星団は話して分かる連中ではないので、
勝負することになりましたが、
その方法がラグビーだったんですよ。
Xioの神木隊長は穏健派なので、
この試合に期待します。
面白い。
引用元:ウルトラマンX9話(神木正太郎のセリフ)
諍いを戦闘以外の方法で、
解決しようとする姿勢は評価できる。
成り行きを見守ろう。
とはいえ、青雲荘の3人はラグビーをしたことがないので、
イサムが臨時コーチとなって、教えることになります。
異星人ラグビーという一風変わった試合は、
Xioのメンバーや、西北大学ラグビーチームの観戦のもと、
よく晴れた日に行われました。
青雲荘チームは、
前半で0-51という大差をつけられてしまいます。
暗黒星団リーダーのババルウ星人が、
宇宙ラグビーチームの名選手である上に、
各星人の能力にスピードがあったからでした。
しかし、後半になると、
暗黒星団の度の過ぎた反則が目立ち、
仲間を傷つけられたイサムの怒りが爆発して、
青雲荘チームは52-51というスコアで勝ったんですよ。
心優しき異星人はノーサイドと共に去る
試合終了後、
イサムはババルウ星人に握手を求めますが、
「宇宙には上も下も右も左もない」と断られます。
暗黒星団チームは負けた悔しさで巨大化し、
スアジアムで大暴れしたんですよ。
大地はエックスとユナイトすると、
4人をゴモラ振動波で空の彼方に吹き飛ばします。
卑怯な連中ではありましたが、
極悪ではないので、完全に倒さなかったんですね。
騒動が一件落着した後、
エックスの周りにヒマワリが咲いていたのが印象的でした。
実はヒマワリの花言葉は、「あなたを幸せにします」というんですよ。
異星人たちとの試合のおかげで、
ラグビーの楽しさに気づいたイサムは大学に復帰します。
名栗・伊刈・春木の3人はそっと後ずさり、
数日後には青雲荘からいなくなっていました。
このシーンには泣けましたね。
あれだけ性格のいい3人なら、
他の人間とも仲良くやっていけるはずなのに、
イサムのことを考えて身を引いたんですから。
名栗が温泉で働きたいと言っていたので、
3人の行き先は「伊香保温泉」ではないかという説があります。
伊香保は私の地元・前橋から近いんですが、
もし遊びに行くと、あの3人に会えるかも知れません。
ウルトラは勧善懲悪な物語なので、
悪者は退治されるのが定番です。
でも、今回のように戦いではない方法で、
事件や問題を解決する話が、
もっとあってもいいんじゃないでしょうか。
たとえば、ヒーローとヴィランの将棋対決というのも、
味があっていいと思いますよ。
【X】#9「われら星雲!」の情報



最後まで読んでくれて、ありがとう。



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