【帰マン】#11「毒ガス怪獣出現」感想。最後の金城作品!戦争の悲劇を訴える

ミケさん

人間ってさ、なんで戦争するんだろう?
同じ種族で殺し合うなんて、残酷で怖いよ・・・

あんのん君

地球上の生物はもともと、
食うか食われるかで進化してきた。
人間は生態系の頂点に立って知恵もつけたから、
驕りや高ぶりが暴力に繋がるんだ。
そう考えると、ものすごく哀れだな。

目次

【帰マン】#11「毒ガス怪獣出現」のあらすじ

MATは営林署の職員が見たという怪獣の捜索をしていた。
だが、上野は途中で喉が渇いてしまい、
加藤隊長の許可なく、勝手に本部に戻ってしまった。
岸田はチームワークの重要性を上野に説いて、
代わりにパトロールに出かけるのだった。
上野は岸田のことを「堅すぎる」と思ったが、
丘は「岸田家は誇り高き軍人一家」だと言う。
加藤隊長は岸田のことを「責任感のあるいいヤツだ」といった。
郷と南はアローで偵察中だった。
そこへ岸田から「大勢の人が倒れている」と連絡が入る。
指示された場所に向かうと、映画ロケの人々が亡くなっていた。
撮影中に何者かに襲われてしまったらしい。
MATは撮影隊が遺したフィルムから、
恐るべき地底怪獣の存在を突き止める。

おもな登場人物(敬称略)

郷秀樹(団時朗)※放送当時の芸名は団次郎
主人公。МATの隊員だがウルトラマンと一体化している。

加藤勝一郎(塚本信夫)
MATの隊長。規律には厳しいが公平で優しい人物。

南猛(池田駿介)
MAT隊員。チームワークを重視する優しい性格。

岸田文夫(西田健)
MAT隊員。クールなインテリで射撃が得意。

上野一平(三井恒)
MAT隊員。占い好きな三枚目でムードメーカー。

丘ユリ子(桂木美加)
MAT隊員。オペレーター担当だが剣道四段の腕前。

ゲスト出演

岸田清子(堀越節子)
岸田の母親。亡き夫の日記を息子に手渡す。

佐竹参謀(佐原健二)
怪獣が吐いた毒ガスについて説明する。

登場怪獣(モグネズン)

別名:毒ガス怪獣
身長:47メートル
体重:2万4千トン
出身地:西の沢の地底

【帰マン】#11「毒ガス怪獣出現」の感想

このエピソードは、
金城哲夫さんがウルトラで担当した最後の脚本です。

彼の出身地である沖縄は、
太平洋戦争で壮絶な地上戦が行われました。

まだ少年だった金城哲夫さんにとって、
戦争の悲劇は大きなトラウマだったでしょう。

今回は旧日本軍が開発した毒ガスが、
思わぬ形によって人的被害を起こしました。

それは、あまりにも残酷なものですが、
実はウルトラQ2話でも、同様の事件があったんです。

巨大猿ゴローは人を殺めることはありませんでしたが、
青葉くるみを食べなければ、普通の猿として、
平和に暮らすことができました。

どちらの話からも、
戦争に対する激しい怒りが伝わってきます。

地球という星はおそらく、
宇宙でもっとも美しい星だと思いますが、
そこで暮らす人類は本当に愚かですね。

戦争は何千年も昔からあって、
21世紀になる今もなくならずに続いています。

人々が亡くなるだけでなく、
世界経済にも深刻な影響を及ぼすんですよ。

憎しみや苦しみを拡大するだけで、
良い事は何ひとつないのに、
一部の権力者の都合だけで行われるのは、
私も本当に腹立たしいです。

イエローガスの秘密

坂田兄妹がまったく登場せず、
序盤から重苦しい雰囲気が漂っていたので、
戸惑った視聴者も多かったでしょう。

しかし、鼻持ちならない男に見えた岸田の、
人間らしい一面を見ることができたのは、
とても良かったと思います。

岸田の父親は旧日本軍で、
イエローガスの開発に携わっていました。

イエローガスは敵が使うマスタードガスや、
VXガスに対抗するために作られ、
わずか10秒で即死するという、怖ろしい神経ガスでした。

岸田の父親はイエローガスが使われる前に、
終戦を迎えて安堵していました。

でも、地底深くに埋めたはずのイエローガスは、
怪獣モグネズンに食われてしまったんですよ。

人間だけでなく、野ウサギも死んでいるのに、
何故モグネズンが無事だったんでしょう?

もともとはただの地底怪獣だったんでしょうが、
より大きなエネルギーを求めた結果、
イエローガスの影響で毒ガス怪獣になったと思われます。

ウルトラスピンキックが炸裂

権力欲や名誉欲に取りつかれた人間は、
戦争を立身出世の機会と捉えますが、
ごく普通の人にとっては、耐えがたい苦痛なんです。

岸田の父親はイエローガスの開発を後悔していましたが、
この事実を知った岸田の兄は、
自らの手で人生の幕を閉じてしまいました。

岸田家にとっては、うかつに他言できない事実ですし、
岸田本人にとっても大きなトラウマでした。

モグネズンが吐いたイエローガスで、
映画のロケチームや林業作業員が亡くなったのは、
ショックという言葉では言い表せないほど、
たいへんな出来事だったんです。

だから彼は、たったひとりでモグネズンを倒そうとしました。

あえなく返り討ちにあい、重傷を負ってしまいましたが、
岸田の心意気は、しっかり郷に受け継がれます。

イエローガスは郷だけでなく、
変身したウルトラマンも苦しめました。

一時はどうなることかと思いましたが、
南と上野が可燃ガス発生タンクを持ってきてくれたおかげで、
形勢が一気に逆転します。

モグネズンはウルトラマンの必殺技、
「ウルトラスピンキック」で倒されました。

忌まわしきイエローガスも完全に処分され、
岸田も無事に退院できたんですよ。

娯楽要素が強い「帰マン」にしては、
非常に重い話でしたが、
金城哲夫さんが伝えたかったメッセージは、
すごく大切なものです。

戦争はいかなる理由があっても、
絶対に起こしてはいけませんね。

【帰マン】#11「毒ガス怪獣出現」の情報

本放送日:1971(昭和47)年6月11日
脚本担当:金城哲夫
音楽:冬木透、すぎやまこういち
特殊技術:高野宏一
監督:鍛冶昇
視聴率:18.5%

ミケさん

最後まで読んでくれて、ありがとう。

あんのん君

またの来訪を待っているぞ。

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