
妙香、疎遠になった友人が、
突然、お前を頼ってきたらどうする?



過去にどれくらい親密だったかで決めるよ。
あと、これからも上手く付き合えるかどうか・・・かな。
【法廷のドラゴン】第7話のあらすじ
歩田法律事務所に意外な依頼人がやってくる。
それは竜美のライバルの兎羽だった。
兎羽が声をかけると竜美は驚き、部屋に引きこもってしまう。
兎羽は「東京テレビ報道部」の新人記者になっていたが、
名誉棄損で訴えられたため、弁護士を頼ることにしたのだ。
彼女を訴えたのは、衆議院議員の柘植龍馬だった。
兎羽は3週間ほど前に柘植にインタビューした。
録音は拒否されたが、取材が無事に終わったので、
局のニュースサイトに記事をアップした。
ところが、直後に柘植サイドからクレームが入る。
記事に「総裁選出馬」の文言があったが、
本人にはその意向がまったくないというのだ。
記事は明らかな捏造で、原告の名誉を損なうとされ、
兎羽は「有給という名前の謹慎」になったという。
おもな登場人物(敬称略)
歩田法律事務所
天童竜美(上白石萌音)
プロ棋士を目指していた異色の弁護士。案件や裁判を将棋に例える。
歩田虎太郎(高杉真宙)
所長。竜美の将棋好きに振り回されるが協力する。
歩田羊次郎(藤井隆)※回想
虎太郎の父。先代の所長で優れた弁護士だった。
天童家
天童辰夫(田辺誠一)
竜美の父親。ベテランの裁判官。
天童香澄(和久井映見)
竜美の母親。娘に弁護士になる道筋を示した。
将棋界
駒木兎羽(白石麻衣)
奨励会時代からの竜美のライバル。
ゲスト出演
黒須直実(映美くらら)
東京テレビ報道部デスク。兎羽の記事に間違いはないと言う。
柘植龍馬(福士誠治)
元検事。与党期待の若手衆議院議員。
神野修吾(矢柴俊博)
WEBライター。柘植龍馬の情報を追っている。
坂手章市(岩谷健司)
東京テレビの報道部長。原告側の証人として出廷。
中住昭伸(石井英明)
柘植龍馬の秘書。
【法廷のドラゴン】第7話の感想
竜美は本当に兎羽が大好きなんですね。
学生時代の同級生みたいに、
たわいもない間柄の友人なら、
久しぶりに再会しても軽い挨拶で済みます。
しかし、彼女は兎羽を見た途端、
事務所の部屋に引きこもってしまいました。
竜美にとって唯一の友であり、
将棋においては、互いに切磋琢磨するライバルです。
2人が疎遠になったのは、
ある対局で竜美が兎羽に勝った時、
「友だちを失くす手」を使ったからでした。
将棋と女性のかかわり
将棋の奨励会は男性ばかりなので、
女性が所属するのは、
このドラマのフィクションだと思ってました。
ところが、実際に存在しているんですよ。
蛸島彰子さんは女性初の奨励会員で、
1974年10月31日には「女流棋士」一期生になっています。
ちなみに「女流棋士」とは、
日本将棋連盟が設けている女性のプロ制度です。
ややこしい話ですが、男性のプロとは違うんですよ。
「プロ棋士」に割り当てられる番号は310ありますが、
その中に女性はひとりもいないんです。
今年の1月22日、西山萌佳女流三冠が、
初の「プロ棋士」を目指して編入試験に臨みましたが、
対戦相手に敗れてしまい、夢を叶えることができませんでした。


その対局は運命のいたずら
さて、ドラマ本編に戻りましょう。
竜美と兎羽は4年前、
2人揃って三段に昇段しました。
三段になるのはプロへの第一歩で、
半年かけたリーグ戦で成績上位の2名が、
四段に昇段することができます。
そこまで勝ち進むのもたいへんですが、
奨励会にはそれ以上に厳しいルールがあったんです。
満21歳の誕生日までに初段、
満26歳の誕生日を含むリーグ終了までに、
四段になれなかった場合は退会となる。
ただし、最後にあたる三段リーグで勝ち越しすれば、
次回のリーグに参加することができる。
以下、同じ条件で在籍を延長できるが、
満29歳のリーグ終了時で退会。
(引用元:日本将棋連盟奨励会規定)
三段から四段への昇段は、
年2回の三段リーグに参加し、1・2位の成績を取ること。
初段~三段までの昇段点は、
8連勝、12勝4敗、14勝5敗、16勝6敗、18勝7敗。
6級~1級までの昇級点は、6連勝、
9勝3敗、11勝4敗、13勝5敗、15勝6敗。
(引用元:日本将棋連盟奨励会規定)
兎羽は苦戦続きで負け越し寸前でした。
リーグ戦の最終日は1日2局となり、
最終局面の17局で、
なんと兎羽と竜美が対戦することになりました。
貴重な女性会員同士なので、
運営側は対局を回避するようにできなかったのでしょうか。
その日の竜美は兎羽の退路を断って、
心を折るような手を使いました。
真剣勝負に私情をはさむことはできないんです。
それは大切な友だちを、
失くすことになってしまうのでした。
兎羽が抱えている秘密
「失くす」という不穏な言葉が出てきたので、
私は兎羽が事務所に来るまで、故人だと思っていました。
元気な姿が見れて安心しましたよ。
過去に勝負で負けたとはいえ、
竜美を頼ってきたのは、
友だちとして信頼しているからでしょう。
でも、兎羽は複雑な事情を抱えており、
裁判を引き延ばす作戦に出ました。
竜美は「兎羽らしくありません」といい、
さらに彼女が嘘をついていると思ったんです。
今回の案件はもともと、
政治家が絡んだ難しいものですが、
竜美は「兎羽の気持ちがわからない」と悩んでしまいます。
見かねた利江はお菓子を差し入れしつつ、
先代所長の言葉を使って励ましました。
ここに来る人は、
多かれ少なかれ傷を負い、
助けを求めています。
たとえ嘘をついても、
その傷を隠すための嘘ならば、
あえて信じて騙され、
本当のことを話してくれるまで、
一歩一歩、距離をつめて向き合う。
それが私たちの仕事なんです。
劇中で入院している人物が出てきましたが、
彼は兎羽の関係者なんでしょうか?
柘植は善良な政治家には見えないので、
何かされた可能性がありますね。
兎羽がインタビューしたのも、
事件の真相を知りたいからでしょう。
次回で最終回なのは残念ですが、
竜美と兎羽が連携して、
ラスボスを懲らしめてくれることを期待します。
【法廷のドラゴン】第7話の将棋用語
将棋において「千日手」とは、
盤面・双方の持駒・手番のすべてが、
同一となる局面が4回発生した場合を指す。
「千日手」が成立した場合は、先後の手番を交代して指し直しとする。
また千日手は一局とは見なさず、
対局は指し直し局が決着したときに完結となる。
(引用元:ウィキペディアより)



この局面の読み方は「せんじつしゅ」だと思ってましたが、
「せんにちて」なんですね。
実は、先日行われた第50期棋王戦第3局でも、
「千日手」が発生したんですよ。
藤井聡太棋王は増田康宏八段に勝利して、
通算タイトル獲得数を27期としました。
【法廷のドラゴン】第7話の基本情報
- 本放送日:2025(令和7)年2月28日
- 脚本:戸田山雅司
- 音楽:篠田大介
- エンディングテーマ:ワインディングロード(Noveibright)
- 演出:堀江貴大
- 制作著作:テレビ東京、The icon



最後まで読んでくれて、ありがとな。



またのご訪問をお待ちしています。