妙香、3月は卒業の季節だな。
青南ローの学生たちも門出を迎えたぞ。
彼らは本当にがんばったよね。
藍井がたいへんなことになったから、
一時はどうなるかと思ったけど・・・
無事で本当によかった!
真中・水沢・桐矢・照井・天野の晴れ姿は、
めっちゃカッコ良かったな。
出典:女神の教室~リーガル青春白書~10話
急いで搬送先の病院に駆けつける。
検査室の前にいた守宮によれば、
藍井は一命は取り留めたものの、
いまだ意識は戻らない状態だという。
そして藍井を刺した犯人は風見であった。
あまりの事実に衝撃を受けた雫は、
藍井の研究室で風見に関する資料を見つける。
それは藍井が雫に渡そうとしていたものだった。
雫は横溝に藍井のファイルを見せ、
今回の事件に関する見解を尋ねるのだった。
おもな登場人物(敬称略)
出典:女神の教室~リーガル青春白書~10話
青南大学法科大学院(教員)
柊木雫(北川景子)
東京地裁の裁判官。教員として派遣される。
藍井仁(山田裕貴)
エース教員。司法試験に勝つための講義を行う。
青南大学法科大学院(学生)
照井雪乃(南沙良)
厳しめの学生。雫に憧れて裁判官になる決意をする。
真中信太郎(高橋文哉)
人権派弁護士を目指す学生。5人の中のリーダー格。
桐矢純平(前田旺志郎)
お調子者の学生。検察官になることが目標。
水沢拓磨(前田拳太郎)
寡黙な学生。バイトと勉強の両立で苦労する。
天野向日葵(河村花)
やる気のない学生。犯罪被害者の気持ちを思いやる。
青南大学法科大学院(指導者)
里崎健一郎(小堺一機)
教務主任。退院した藍井を教室に連れてくる。
守宮清正(及川光博)
学院長。雫の学生時代の恩師。
雫の同期
横溝太一(宮野真守)
検察官。東京地検公判部所属。
安藤麻里恵(佐藤仁美)
弁護士。松下から被害に遭った佐久間加恋の力になった。
その他の人々
風見颯(尾上松也)
警視庁捜査一課の刑事。殺人未遂事件を起こして逮捕される。
佐久間花恋(安藤美優)
啓学社アカデミーの生徒。照井の説得で安藤法律事務所に行く。
女神の教室~リーガル青春白書~10話の感想
出典:女神の教室~リーガル青春白書~10話
これが最終回ではなかった
雫が最後の講義を行うと聞いたので、
てっきり最終回かと思いましたが、
ぜんぜん違いましたよ。
でも、ドラマのクライマックスに
相応しい内容でしたね。
劇伴の使い方もすごく良かったです。
前半では風見がかかわった事件の真実が明かされ、
後半では5人の学生たちの卒業が描かれました。
風見は警視庁捜査一課の刑事ですが、
2つの事件を起こして犯罪者になってしまいます。
ひとつ目は人気塾講師に松下隼人を殺害しようとして、
止めに入った藍井を刺してしまった件。
そしてもう一つは、
雫たちに嫌がらせを行っていた津山邦彦を殺害した件です。
松下隼人は風見が担当した事件の被疑者で、
塾の女子生徒に対して強制わいせつを行った人物でした。
しかし、被害者が自殺してしまったため、
証拠不十分となって無罪になってしまったんです。
風見は自身の妹が性的被害に遭っているので、
この事件が他人事に思えず、
すさまじい執念で追っていたんですよ。
風見は途中までは間違っていませんでした。
人間の尊厳を傷つける犯罪者への怒りは、
刑事として当然だと思います。
彼がおかしくなったのは、
法律に絶望してしまって、
犯罪者を自らの手で制裁しようとしたからですね。
2010年の夏に堺雅人さん主演で、
「ジョーカー~許されざる捜査官」というドラマがありました。
普段は温和な刑事が、
夜になると「闇の仕置き人」になって、
法で裁けない犯罪者に制裁を加える話です。
「ジョーカー~許されざる捜査官」の主人公は、
犯罪者の命を取らず、
遠く離れた島にある私設刑務所に閉じ込めましたが、
風見は一線を超えてしまいました。
松下にしても津山にしても、
自分一人でどうにかするのではなく、
他の刑事と協力すれば、
犯罪に手を染めずに済んだんですよね・・・
津山なんて風見を脅迫していたんですから、
音声と写真を残しておけば、
確実に立件することができました。
そう思うと残念でなりません。
とはいえ、人の風上にも置けない、
とんでもない犯罪者が存在するのは事実です。
正義というのは使い方を間違えると、
人を傷つける刃になります。
非常に辛い事件でしたが、
5人の学生たちにとっては、
貴重な勉強になったことでしょう。
勇気を出して安藤弁護士に相談した、
女子高生の佐久間も立派でした。
照井は裁判官を目指す
真中・水沢・桐矢・照井・天野は、
無事に青南ローを卒業することになり、
それぞれの目標も決まります。
- 真中⇒企業で働く人をサポートする弁護士
- 水沢⇒弱い者の味方になる弁護士
- 天野⇒犯罪被害者に寄り添える弁護士
- 桐矢⇒当初からの目標通りに検察官
そして、照井は・・・
なんと雫に憧れて、
裁判官になる道を選んだんですよ!
雫が青南ローに来たばかりの頃は、
何かにつけて反発して、
論破すらしたこともあったので、
驚くべき成長ぶりですね。
誰にも話せないトラウマを、
雫がちゃんと理解してくれたので、
心にある暗雲が晴れたんです。
そのおかげで佐久間を救うことができ、
松下が有罪になる可能性も出てきましたね。
また無事に助かった藍井も、
雫の講義に参加しているうちに影響を受け、
学生たちにエールを送るようになりました。
自分とまったく違うタイプの人との出会いは、
いい化学反応を生むんですよ。
しかし、それは雫が青南ローに来たからであって、
まったく別の場所に行っていたら、
彼らと出会うことはありませんでした。
実は雫が青南ローに来たのは、
守宮が東京地裁と密かに交渉したからです。
もともと雫は、
広島地裁への移動が決まっていたんですが、
守宮は青南ローに招くことに成功しました。
青南ローには北風のような藍井がいたので、
太陽のような雫が必要だったんです。
こうして考えると、
人の縁というのは本当に不思議ですね。
次回はいよいよ最終回になりますが、
卒業した5人の「その後」が描かれるので、
どんなエンディングになるのか楽しみです。
女神の教室~リーガル青春白書~10話の名言
出典:女神の教室~リーガル青春白書~10話
柊木雫①
私たちが教えている法律は、
所詮、理想論なんでしょうか?
柊木雫②
みんながあんなにも、
自分のことのように風見さんのことを思って、
彼のために何ができるのか、
考えて行動してくれたことに驚いた。
それと同時に誇らしく思った。
柊木雫③
みんながしたことには、
この学校で学んだすべてのことが詰まっていた。
人の心を知り、寄り添い、
そして行動する。
そんなみんなの言葉だから、
風見さんの心に届いたんだと思う。
だから、ありがとう。
柊木雫④
ここに来てみんなと出会って、
初心に帰ることができた。
だから、私がここで学んだことすべてを、
みんなに伝えたいと思ったんです。
まずは人がいて、人のために法律はあること。
そして、そんな風に思える法律家が、
少しでも増えたらいいなって。
藍井仁①
風見がどうしてあんな発言をしたのか、
何を考えているのか、知りたくなっていました。
他人の考えなど、どうでもよかったのに。
さんざんあなたの講義で、
聞かされてきましたからね。
人を知れと。
藍井仁②
君たちの学力は確実に向上している。
司法試験まであと4ヵ月。
しかし、ゴールはそこではない。
いい法律家になれ。
照井雪乃①
恨む気持ちはわかります。
でも、どんな理由があろうと、
人を裁くのは司法であるべきです。
照井雪乃②
今の私は広い視野で、
中立の立場であろうとする人に、
憧れを抱いています。
私は裁判官になって、
弁護士、検察官、被告人、被害者、
それぞれの話に耳を傾けて、
多少、非効率でも、
人に寄り添える法律家になりたいです。
天野向日葵①
被害者を守りたいのなら、
犯罪者を罰するだけじゃない。
もっと他のアプローチだってあるんです。
私たちは被害者を救える方法を、
私たちなりに探して行きます。
そして被害者が、
また心から笑える日が来るように、
力を尽くします。
天野向日葵②
目の前に困っている人がいたら、
とことん話を聞いて、
その人のことを必死に考えて、
助けられる方法を探す。
私たちが青南ロースクールで学んできたことです。
真中信太郎
被害者にとっていちばんの悲しみは、
自分のせいで大切な誰かが、
犯罪者になってしまうことじゃないでしょうか。
そうした悲しみの連鎖を断ち切るためにも、
人を裁くのは司法であるべきだと、僕たちは考えます。
水沢拓磨
いつかさ、5人が実務家として、
法廷で会えたらいいよな。
女神の教室~リーガル青春白書~10話の基本情報
出典:女神の教室~リーガル青春白書~10話
- 本放送日:2021(令和5)年3月13日
- 脚本:大北はるか
- 音楽:武部聡志
- 演出:澤田鎌作
- 制作著作:フジテレビ
- 視聴率:6.3%
最後まで読んでくれて、ありがとな。
またのご訪問をお待ちしています。