妙香、日本の裁判で無罪になる確率は、
約0.1%らしいぞ。
起訴されたら、ほとんど有罪になるんだな。
裁判の厳しさがわかる話だね。
検察が描いたストーリー通りに進むと言われているし、
無罪を勝ち取るのは至難の技なんじゃないかな。
でも、無罪判決は本当に無罪なのか、
慎重に吟味してほしい。
出典:女神の教室~リーガル青春白書~9話
風見は人気塾講師の松下を見張っていたが、
女子生徒をストーカーしていると思われ、
通報されてしまったという。
また上告審が棄却された事件を追っていることも、
警察内で問題になっていた。
風見の停職の件は5人の学生たちを動揺させた。
雫は風見が生前の津山に放った言葉が気になり、
もう一度、風見と面会することを決める。
それには藍井も同行するのであった。
おもな登場人物(敬称略)
出典:女神の教室~リーガル青春白書~9話
青南大学法科大学院(教員)
柊木雫(北川景子)
東京地裁の裁判官。教員として派遣される。
藍井仁(山田裕貴)
エース教員。司法試験に勝つための講義を行う。
青南大学法科大学院(学生)
照井雪乃(南沙良)
厳しめの学生。在学中に司法試験を受ける。
真中信太郎(高橋文哉)
人権派弁護士を目指す学生。5人の中のリーダー格。
桐矢純平(前田旺志郎)
お調子者の学生。検察官になることが目標。
水沢拓磨(前田拳太郎)
寡黙な学生。バイトと勉強の両立で苦労する。
天野向日葵(河村花)
やる気のない学生。犯罪被害者の気持ちを思いやる。
青南大学法科大学院(指導者)
里崎健一郎(小堺一機)
教務主任。藍井に大変なことが起きたと雫に報せる。
守宮清正(及川光博)
学院長。雫の学生時代の恩師。
雫の同期
安藤麻里恵(佐藤仁美)
弁護士。犯罪被害者の味方になる。
その他の人々
風見颯(尾上松也)
警視庁捜査一課の刑事。人気塾講師の事件を追っている。
風見栞(桜川博子)
颯の妹。高校時代に性的被害に遭って人生を狂わされる。
松下隼人(渡部秀)
啓学社アカデミーの講師。かつてある事件で起訴されたが無罪になった。
佐久間花恋(安藤美優)
啓学社アカデミーの生徒。颯に協力していたが松下に脅される。
女神の教室~リーガル青春白書~9話の感想
出典:女神の教室~リーガル青春白書~9話
雫に感化された藍井だったのに
ようやく雫のことを認め、
バディとして頑張ると思っていた藍井が、
ラストで刺されてしまいました。
藍井は風見と大学病院の駐車場で対面した時、
事件の核心に迫るような発言をしていたので、
嫌な予感はしてたんですよ。
でも、風見が刺そうとしていたのは松下で、
藍井ではありませんでした。
法学者である藍井は、
刑事の風見が犯罪者になるのを阻止しようとして、
被害に遭ってしまったんです。
私、このドラマが始まった当初は、
とにかく生徒に厳しい藍井が苦手でした。
でも、回を追うごとに彼の人間性がわかってきて、
繊細で純粋な人だと思ったんです。
ただ、こういう人は生きづらさを抱えているので、
人とのコミュニケーションが上手く行かないですし、
それゆえトラブルにも巻き込まれやすいです。
すごく可哀想ですよね・・・
藍井が一連の事件に興味を持ったのは、
雫と学生たちが津山に嫌がらせをされていたことと、
風見との関係を知りたかったからでしょう。
もし藍井が事件のことに首を突っ込まず、
いつものようにスパルタ授業を続けていたら、
刺されるということはなかったかも知れません。
どんな理由があるにせよ、
人が人を傷つけるのはダメです。
もし風見が起こした事件が起訴されたら、
雫と横溝で裁いてほしいですね。
風見の行動はただの復讐
大切な妹が性的被害に遭い、
その加害者が法で裁けなかったことに対する、
やるせなさや怒りはわかります。
しかし、風見がやっていることは、
刑事としての正義ではなく、
単なる復讐なんですよ。
風見は松下隼人の事件に、
妹の辛い過去を重ねて見ていますが、
まっとうな刑事なら仕事に私情は持ち込みません。
風見自身は正義だと思っているんでしょうが、
性犯罪者は他にもたくさんといるので、
そういった輩をどんどん検挙し、
犯罪をなくすよう努めるのが、本当の正義だと思います。
塾の女子生徒を使って、
松下隼人の尻尾をつかもうとするなんて、
人としてもおかしいですよ。
その女子生徒は松下隼人に脅されて、
傷ついてしまいましたから。
諸悪の根源は、やっているのに無罪になった松下隼人ですが、
どうにかして、有罪にすることはできないんでしょうか。
とはいえ、真実というのは、
人によって見方が異なりますし、
物的証拠が皆無なので、
松下隼人を有罪にするのは至難の業です。
安藤弁護士も、
何年かかるかわからないと言っていました。
検察側と弁護側では、
180度見解が違うことなんて当たり前ですし・・・
とにかく、藍井が無事に助かって、
最終回が丸く収まることを祈るばかりです。
女神の教室~リーガル青春白書~9話の名言
出典:女神の教室~リーガル青春白書~9話
柊木雫①
私はこの判決に、
間違いはなかったと思っています。
ご存知かも知れませんが、
日本では無罪という判決は滅多にありません。
裁判官は自身の進退をかけて、
相当な覚悟を持って、
この判決を下しているはずです。
柊木雫②
やっていないことを、
やっていないと人に認めさせるのは、
とても難しい。
だから疑わしきは被告人の利益に。
この原則が必要なの。
冤罪は絶対にあってはならない人権侵害だから。
そして冤罪は、真犯人を取り逃すことにもなる。
柊木雫③
裁判官だって人間。
決して全能じゃない。
自分は正しい。
そういう思い込みが冤罪を生んでいるの。
だから裁判には、
検事がいて弁護士がいて裁判官がいる。
それぞれが役割を全うし、
それぞれを信じて力を合わせる。
そうすることでようやく真実に近づける。
藍井仁
余計なことを考えるよう、
教えてきたのはあなたでしょう?
自分が蒔いた種だ。
天野向日葵
先生は割り切れるんですか?
辛い思いをしている被害者がいるかも知れないのに、
真実はわからないのに・・・
私、法律が嫌いになりそうです。
安藤麻里恵
同情して寄り添おうとするのは、いいことよ。
今のあなたならね。
でも、弁護士になったらそれだけじゃダメ。
現実を見据えて、
依頼者のためになることは何なのかを考えて、
行動しなくちゃいけない。
励ますだけなら、家族でも友だちでもできる。
弁護士が寄り添うっていうのはね、
一緒に闘うってことなの。
照井雪乃
天野さん、ずっと事件のことを調べてた。
辛い現実から一度も目を背けなかった。
それって、すごいことだと思う。
水沢拓磨
俺は加害者の弁護もやりたいと思っている。
罪を犯したヤツにも事情があったりする。
俺、そういう仲間、
けっこう見てきたから。
犯罪者にだって人権はある。
それは守らなきゃいけない。
女神の教室~リーガル青春白書~9話の基本情報
出典:女神の教室~リーガル青春白書~9話
- 本放送日:2021(令和5)年3月6日
- 脚本:神田優
- 音楽:武部聡志
- 演出:谷村政樹
- 制作著作:フジテレビ
- 視聴率:6.0%
最後まで読んでくれて、ありがとな。
またのご訪問をお待ちしています。