ミケさん

ゴース星人は血も涙もないね。
このままじゃ、地球が死の星になっちゃうよ・・・

あんのん君

セブンが瀕死の状態だし、
ウルトラ警備隊に強力な武器がないからな。
だが、希望は最後まで捨ててはいけない。

【セブン】#49「史上最大の侵略(後編)」のあらすじ

ダンはウルトラ警備隊の医務室で苦しんでいた。
ようやく発作は収まったものの、
手術の準備のためレントゲンを撮ることに。
一方でパトロール中のソガとフルハシはある異変に気付く。
倒されたパンドンの死骸がなくなっていたのだ。
さらにウルトラ警備隊の基地は、
ゴース星人からの激しい攻撃にさらされていた。
血気にはやったクラタはホーク1号で出ようとするが、
「基地が丸見えになる」とキリヤマに止められた。
ダンは誰にもわからないように医務室を抜け出す。
そんななか、アマギがゴース星人に捕まってしまう。

おもな登場人物(敬称略)

モロボシ・ダン(森次晃嗣)
ウルトラ警備隊員。ウルトラアイでセブンに変身する。

キリヤマ(中山昭二)
隊長。38歳にには見えない貫禄を持つ。

フルハシ(石井伊吉)
北海道出身。ウルトラ警備隊きっての武闘派。

アマギ(古谷敏)
名古屋出身。兵器開発が得意。

ソガ(阿知波信介)
九州出身。射撃の名手。

アンヌ(ひし美ゆり子)
本作のヒロイン。普段はメディカルセンターで働いている。

地球防衛軍(TDF)

ヤマオカ長官(藤田進)
キリヤマに敵の基地を突き止めろと指示を出す。

タケナカ参謀(佐原健二)
30億全人類の運命がかかった戦いだと言う。

マナベ参謀(宮川洋一)
地底はまったくの無防備だから防ぎようがないと嘆く。

ゲスト出演

クラタ(南廣)
アンヌからダンの真実を聞いて改心した。

由美(鈴木節子)
秋夫の姉。瀕死のダンを見つけて自宅に連れて行く。

秋夫(加藤信一)
ウルトラ警備隊に憧れる少年。アンヌを呼んでくれた。

登場怪獣と宇宙人(パンドン、ゴース星人)

別名:双頭怪獣
身長:40メートル
体重:1万5千トン
出身地:ゴース星
スーツアクター:西京利彦

別名:幽霊怪人
身長:2メートル
体重:70キロ
出身地: ゴース星
スーツアクター:池島美樹

【セブン】#49「史上最大の侵略(後編)」

私はゴース星人が大嫌いです。

各国の主要都市が地底ミサイルで破壊され、
地表が業火に包まれるシーンには、
本当に背筋が寒くなりました。

ゴース星人は人質にしたアマギを、
巧妙にマインドコントロールして、
東京を攻撃すると脅しをかけましたが、
何もしなくても被害が来ると思います。

あの炎は隕石が衝突した時のような凄まじさでしたから。

そもそも地球防衛軍は何故、
地下を手薄にしてしまったんでしょうか。

一片の弱点もない完璧な守備を敷いておけば、
ゴース星人が侵入することはなかった筈です。

地球防衛軍は苦肉の策で、
敵の本拠地を時限爆弾で破壊しようとします。

アマギが人質で捕まっているので、
ソガは大反対するんですが、
クラタは「人間ひとりくらいの犠牲は仕方ない」といいます。

このシーンには絶句してしまいました。

人類滅亡という最悪の事態は、
絶対に避けなければなりませんが、
誰かを犠牲にすることで成し遂げるなんて、
不幸にしかなりませんよ。

ウルトラセブンという、
最後の希望があるじゃないですか。

ダンは精密検査を避けるために、
医務室をこっそり抜け出して、
ある町で休んでいました。

そこに人の好さそうな姉弟がやってきます。

2人は重傷のダンを自宅に招き、
ゆっくり休ませてあげたんですよ。

ダンと束の間の交流をした秋夫は、
ウルトラ警備隊が大好きな少年でした。

1970年から始まる第2期ウルトラシリーズでは、
ヒーローと少年の友情が物語の軸になりますが、
この話が原点になっているんでしょう。

ゴース星人との戦いが悲壮感満載なので、
ダンと秋夫のやりとりにはほっこりしましたね。

ダンは再び地球に帰ってくる

医師の診察を拒んだダンを心配した秋夫は、
ウルトラ警備隊に電話をかけました。

すると、アンヌがやってきたんですよ。

アンヌはダンを咎めることなく、
医務室を抜け出した理由を尋ねました。

ダンは意を決して、
自分の真実について語ります。

アンヌ、僕は・・・
僕はね、人間じゃないんだよ。
M78星雲からきた、ウルトラセブンなんだ!

引用元:ウルトラセブン49話(モロボシ・ダンのセリフ)

アンヌはうすうす気づいていたのか、
ダンに対してこう言いました。

ううん、人間であろうと宇宙人であろうと、
ダンはダンに変わりないじゃないの。
たとえ、ウルトラセブンでも・・・

引用元:ウルトラセブン49話(友里アンヌのセリフ)

このやり取りはウルトラ史上に残る名シーンですが、
ダンがどんな存在だろうと受け入れる、
アンヌの優しさに感動しましたね。

そして、アンヌが仲間たちにダンの真実を伝えたことで、
ウルトラ警備隊はセブンと共闘します。

さすがのクラタも考えを改めてくれました。

セブンは改造パンドンを倒し、
M78星雲へと帰って行きました。

ソガはダンが死んでしまったのではないかと後悔しますが、
そんなことはありません。

セブンは次作「帰ってきたウルトラマン」の38話で、
大ピンチに陥ったウルトラマンジャックを助けていますし、
1974年に放送された「ウルトラマンレオ」では、
MACの隊長として活躍しています。

第2の故郷である地球を愛する気持ちは、
まったく変わっていなかったんです。

特撮番組としてのウルトラセブンは、
社会問題を扱ったテーマも多く、
とても見ごたえのある作品でした。

若い世代のみなさんにも、
ぜひ楽しんでいただきたいですね。

【セブン】#49「史上最大の侵略(後編)」

本放送日:1968(昭和43)年9月8日
制作順:49
放送回:49
脚本担当:金城哲夫
登場怪獣、宇宙人:パンドン、ゴース星人
主題歌「ウルトラセブンの歌」みすず児童合唱団、ジ・エコーズ
劇中ナレーション:浦野光
特殊技術:高野宏一
監督:満田かずほ

ミケさん

最後まで読んでくれて、ありがとうございます。

あんのん君

またの来訪を待っているぞ。