
妙香、地球の魅力はなんだと思う?
俺は音楽が存在することだと思うんだが・・・



そうだね。
音楽は人々の心を繋げることができるからね。
もし宇宙人も音楽が好きだったら、
地球侵略なんてしないかも知れない。
人類が生み出した叡智、音楽。
楽団が奏でる旋律に引き寄せられるガラダマが、
ミナミ・アンリの過去と現在を結ぶ。
次回「ウルトラマンブレーザー」
『オトノホシ』
最後のコンサートが始まる。
(ウルトラマンブレーザー9話予告ナレーション)
【ウルトラマンブレーザー】9話「オトノホシ」のあらすじ


アンリの家にコンサートの招待状が届いた。
アンリは10年前、
アマチュア楽団のツクシと知り合っていたのだ。
もともとアンリは音楽に興味がなかったが、
父親の影響ではまるようになっていた。
そんななか、SKaRDはハルノ参謀長の命令で、
24時間以内にアースガロンを修理するよう命じられる。
しかし、ヤスノブは前回の戦いで全身修理中だという。
ツクシら4人には重大な秘密があった。
それは地球侵略のためにガラモンを操ることだった。
SKaRDのメンバー(敬称略)
ヒルマ・ゲント(蕨野友也)
隊長。ここぞの時の決め台詞は「俺が行く。」
アオべ・エミ(搗宮姫奈)
本作のヒロイン。МITを17歳で卒業した天才。
ナグラ・テルアキ(伊藤祐輝)
副隊長兼作戦参謀を務める。階級は1等特尉。
ミナミ・アンリ(内藤好美)
工学学校からの叩き上げ。階級は2等特尉。
バンドウ・ヤスノブ(梶原颯)
元木更津基地輸送機部隊のパイロット。階級は3等特尉。
ゲスト出演
ツクシホウイチ(東儀秀樹)
カルテットのリーダー。楽器はチェロ。
クロイワチッチ(東儀典親)
ツクシの仲間。楽器はピアノ。
ニイゼミチ(白須今)
ツクシの仲間。楽器はバイオリン。
ヒグラシカナデ(堤博明)
ツクシの仲間。楽器はコントラバス。
登場怪獣(ガラモン)
セミ人間(チルソニア遊星人)
【ウルトラマンブレーザー】9話「オトノホシ」の感想


この話の原作は1966年4月17日に放送された、
「ウルトラQ」16話です。


セミ人間ことチルソニア遊星人が、
リモコン式の電子頭脳を使って、ガラモンの大軍を操り、
地球を我が物にしようとしたんですよ。
セミ人間の野望は主要キャラの江戸川由利子と、
電波研究所の花沢主任の手で砕かれましたが、
任務に失敗したあとが気の毒でしたね。
なんと、上司によって処断されてしまったんです。
ヒーローに倒されるならともかく、
仲間の手で命を落とすとは、
敵といえども哀れだと思いました。
セミ人間には、そのような悲しい歴史があったので、
ブレーザーではどうなるのか、注目しましたよ。
上司らしき人物は出ていないので、
ガラモン敗北後のツクシホウイチは、
地球防衛隊に拘束されたと考えられます。
地球の文化である音楽をこよなく愛していますし、
アンリの口添えがあれば、
情状酌量で元の生活に戻れるんじゃないでしょうか。
ツクシたちが操ったガラモンも、
ブレーザーとアースガロンにダメージを与えたものの、
市街地にはまったく被害を出してないですから。
ブレーザー世界はウルトラQと同じ?
ツクシは60年前に地球にやってきて、
クロイワ・ニイゼ・ヒグラシの4人を呼びよせましたが、
音楽を知って彼らの運命は変わります。
もし音楽に出会っていなければ、
ツクシたちは即座に破壊活動をやっていました。
音楽が60年もの間、
地球の平和を守ってきたんですよ。
ブレーザーの世界では、
1966年に地球防衛隊が創設され、
当時から「ウルトラマン」の噂が囁かれていました。
ツクシが乗っていた宇宙船は、
「ウルトラQ」の時とまったく同じでしたが、
これは同じ世界ということを意味するんでしょうね。
そう考えると、本当に感慨深いものがあります。
異星人との融和は難しいのか
異星から送りこまれた工作員が、
敵国を愛してしまったという例は、
1972年に放送されて人気作となった、
「帰ってきたウルトラマン」にもあります。
第44話の「星空に愛をこめて」ですね。
МAT隊員の岸田文夫は、
広田あかねという女性と知り合い、
結婚の約束まで交わすんですが、
あかねの正体はケンタウルス星人だったんです。
ケンタウルス星人は地球と岸田を守るために、
怪獣グラダナスと心中してしまい、
地球人と異星人の恋は実りませんでした。
念のため言っておきますが、
МAT隊員の岸田文夫は、
某政治家とはまったく関係ありません。
名前が似ているのは偶然なんです。
それにしても・・・
異星人との融和というのは、
上手く行かないことが多いですね。
地球人同士の付き合いも難しいんですから、
他の星の種族を理解するのは、
想像以上にたいへんなんだと思います。
アンリとツクシの交流も、
ある意味、悲劇になってしまいましたが、
ツクシの言葉に救われましたよ。
この宇宙に音を出す生物はたくさんいる。
でも、君たちは音を・・・
音楽を純粋に楽しむことができる。
消えてしまわなくてよかったよ。
ありがとう。
序盤でゲントとブレーザーの交流シーンがありました。
その時のゲントの拍手と、
このセリフがリンクしていることが、本当に秀逸でしたね。
ウルトラQメインテーマのクラシックバージョンには、
私も魅了されました。
【ウルトラマンブレーザー】9話「オトノホシ」の基本情報
- 本放送日:2023(令和5)年9月9日
- 脚本担当:植竹須美男
- 登場怪獣、宇宙人:ガラモン、セミ人間
- オープニングテーマ「僕らのスペクトラ」きだたにひろし
- エンディングテーマ「ウルトラQメインテーマ」東儀秀樹
- 予告ナレーション:吉本元喜
- 監督:越知靖



最後まで読んでくれて、ありがとな。



またのご訪問をお待ちしています。