【Z】#11「守るべきもの」感想。悲しい戦いには大義も正解もない

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ミケさん

ウルトラヒーローも防衛隊もカッコいいけど、
本当は戦いのない平和な世界がいちばんだよね。

あんのん君

そうだな。
人間も怪獣も宇宙人も、
みんな笑って暮らせる世界が理想だ。
夢物語と笑われそうだが・・・

目次

【Z】#11「守るべきもの」のあらすじ

特空機3号のキングジョーストレイジカスタムが完成した。
ハルキは嬉しさのあまりハイテンションになるが、
シミュレーションでの結果がイマイチだったため、
搭乗することはできなかった。
そんななか、深間市の採石場にレッドキングが出現する。
ヨウコはさっそくキングジョーで出撃した。
ハルキは父親の命日だったため、深間市に実家に来ていたが、
レッドキング出現の知らせを受け、急いで現場に向かう。

おもな登場人物(敬称略)

ナツカワハルキ(平野宏周) ※少年時代:上野蒼真
ストレイジの作戦班に所属する新人の特空機操縦士。階級は3等特尉。

ナカシマヨウコ (松田リマ)
ストレイジ作戦班班長のエースパイロット。階級は2等特尉。

オオタユカ (黒木ひかり)
ストレイジ装備研究開発班班長。階級は2等特尉。

ヘビクラショウタ(青柳尊哉)
ストレイジの隊長。階級は3等特佐。

ストレイジ整備班

イナバコジロー(橋爪淳)
班長で愛称はバコさん。階級は2等特佐。

声の出演

ウルトラマンゼット(CV:畠中祐)
M78星雲「光の国」の宇宙警備隊に所属する新人ウルトラマン。

ゲスト出演

ナツカワマサル(金児憲史)
ハルキの父親。ギーストロン出現時に亡くなってしまう。

ナツカワジュンコ(正木佐和)
ハルキの母親。息子と和やかに話し込む。

登場怪獣(レッドキング、ギーストロン)

別名:どくろ怪獣
身長:45メートル
体重:2万トン
出身地: 深間市の採石場
スーツアクター:新井宏幸、石川真之介

別名:凶猛怪獣
身長:60メートル
体重:2万5千トン
出身地:地底
デザイン:岡部暁

【Z】#11「守るべきもの」の感想

この話、怖いシーンはまったくないんですが、
心理的な面で重くのしかかるトラウマ回になっています。

セブン42話の「ノンマルトの使者」と同じですね。

何故なら、ヒーローと視聴者、
両方の「正義」を根底から揺さぶったからです。

ただ、ノンマルトの場合は、
敵方が明らかに挑発的でしたし、
『地球人が侵略者』という仮説は、
真市という少年が主張していただけでした。

でも、今回は非常に困ります。

「守るべきもの」というのは、
生物すべてに存在するからなんですよ。

レッドキングが出現した理由

とあるウルトラ感想ブログで、
「レッドキングはジャグラー(=ヘビクラ隊長)が呼び出した?」という、
興味深い考察がありました。

ヘビクラ隊長は神出鬼没な行動をしますし、
ハルキの父親の命日のことを知っていたので、
ゼット(=ハルキ)の戦意を削ぐことを考えたんでしょうか。

彼の考えていることが、
現時点ではまったくわからないので、何とも言えないところです。

採石場の工事音がうるさくて、
暴れ出してしまったというのが妥当ですね。

レッドキングは夫婦でしたし、
卵をふ化させようとしていたので、
余計な邪魔はしてほしくなかったんです。

正義と悪は紙一重

今回のケース、最適解はなんだったのでしょう?

ウルトラマンXやウルトラマンコスモスのように、
怪獣保護を前面に打ち出して、
レッドキングの親子を倒さずに、
人間との棲み分けをすればよかったのでしょうか?

もし、それが可能な世界であれば、
ストレイジもそうしていたでしょうが、
キングジョーSCというスーパー兵器を作る組織ですから、
穏当な判断は難しいと思います。

防衛隊の任務は、
市民に危害を加える巨大生物を排除することだからです。

ちなみに初代マンの30話では、
科特隊のアラシがこのようなことを言っていました。

怪獣はしょせん、
人間社会には入れてもらえない、
悲しい存在なんだ。

引用元:ウルトラマン30話(アラシ・ダイスケのセリフ)

そして、相容れない存在同士の主張が対立した時、
悲しい戦いが起こります。

人間にとっての正義は、怪獣にとって悪ですし、
怪獣にとっての正義は、人間にとって悪なんです。

これは過去の歴史で繰り返されてきた、
国々との戦いにも似ています。

つまり、正義と悪は紙一重で、
慎重に扱わなければいけない諸刃の剣なんですよ。

感傷的になりすぎたハルキ

ハルキの父親は、
ギーストロンから市民たちを救おうとして、
命を落としてしまいました。

親が亡くなるというのは、
子どもにとって本当に悲しいことです。

大人になってからの親との別れもつらいですが、
ハルキはまだ少年だったので、
トラウマになっていたのではないでしょうか。

もし、レッドキングが現れたのが、
ハルキのお父さんの命日ではなく、
まったく別の日だったら、
ハルキは感傷的にならずに済んだはずです。

倒してしまったレッドキング(卵の父親)と、
自分のお父さんを重ねることもなかったでしょう。

やはり平和という理想の世界がいちばんですが、
やむを得ず、どうしても戦わなければいけない時は、
平常心をキープすることが大切です。

私情で突っ走るとろくなことになりません。

今回の出来事がキッカケで、
ハルキとゼットの関係にヒビが入らないといいんですが・・・

いろいろと心配ですね。

【Z】#11「守るべきもの」の情報

本放送日:2020(令和2)年9月5日
脚本担当:吹原幸太
オープニングテーマ「ご唱和ください、我の名を!」遠藤正明
エンディングテーマ「Connect the Truth」 玉置成実
音楽:安瀬聖
監督:武居正能

ミケさん

最後まで読んでくれて、ありがとう。

あんのん君

またの来訪を待っているぞ。

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