妙香、今年はウルトラセブンが放送されてから、
55年目に当たるそうだな。
だからデッカーの話はセブンに雰囲気が似てるのか。
デッカーはダイナのリブート作品で、
トリガーと同じ世界観なんだけど、
セブンの要素があるのもいいよね。
今回はエレキングとピット星人が登場するよ!
おもな登場人物(敬称略)
主人公とGUTS-SELECTのメンバー
アスミ・カナタ(松本大輝)
元は老舗せんべい屋の看板息子。ウルトラマンデッカーに変身する。
キリノ・イチカ(村山優香)
カナタの同期。宇宙開発の仕事をする夢を持つ。
リュウモン・ソウマ(大地伸永)
カナタの同期。非常にストイックな性格。
アサカゲ・ユウイチロウ(小柳友)
TPU技術部に所属する科学者。GUTS-SELECTのメカを開発する。
カイザキ・サワ(宮澤佐江)
GUTS-SELECTの副隊長。ナースデッセイ号の操舵手。
ムラホシ・タイジ(黄川田雅哉)
GUTS-SELECTの隊長。元はTPU訓練校の校長だった。
HANE2(CV:土田大)
通称ハネジロー。ガッツホークを無人操縦する。
ゲスト出演
ユウコ(中村守里)
イチカが偶然出会った少女。エリーというペットを飼っている。
登場怪獣
宇宙怪獣エレキング
ピット星人がお世話していた怪獣だ。
名前は「エリー」で電気が大好きな食いしん坊だぜ。
もともとは温厚な性格で人間を襲うことはなかったが、
地球環境のせいで成長が早くなり、
巨大化して暴れるようになってしまったんだ。
でも、デッカーが元の大きさに戻してくれたぞ。
変身怪人ピット星人
銀河を旅していた温厚な異星人です。
宇宙船が故障して地球に不時着してしまい、
スフィアバリアのせいで故郷に帰れなくなりました。
彼女は人間に変身してユウコと名乗ります。
「エリー」を大切にしている優しい少女です。
ウルトラマンデッカー5話「湖の食いしん坊」のあらすじ
イチカが出会った謎の少女
初老の男性が湖で釣りをしていました。
いっこうに釣れないので、 魚がお休みなのかと思いきや、
湖から宇宙怪獣エレキングが出てきます。
エレキングは食料となる電気を求めて、
街にある変電所を襲いました。
カナタとハネジローはファルコンとホークで出撃、
リュウモンはハイパーガンを持って地上からエレキングを攻撃します。
イチカは市民たちの避難誘導をしていました。
すると一人の少女がやってきて、
「お願い、攻撃をやめて。エリーは悪い子じゃないの」と訴えかけます。
イチカは少女を安全な場所に連れて行こうとしました。
ところが彼女は、 昆虫のような顔をした異星人だったんです!
ビックリしたイチカは瓦礫の直撃に遭い、
そのまま気を失ってしまいました。
ピット星人は遭難して帰れなくなった
イチカは見知らぬ家で目を覚まします。
キッチンで例の少女が洗い物をしてたので、
イチカは急いで本部に連絡しようとしました。
少女は怯えるイチカに、
「待って。私の話を聞いて」と言います。
その表情が切実だったので、
イチカは少女の話を聞くことにしました。
少女は地球から遠く離れた「ピット星」の出身でした。
「エリー」というペットと一緒に、
銀河の一人旅を満喫していたんですが、
宇宙船が故障してしまい、 地球に不時着することになります。
仲間からの迎えで帰る予定でしたが、
地球が1年前にスフィアバリアに覆われたことで、
それも不可能になってしまいました。
イチカは自分と仲のいい先輩も宇宙から戻ってこれないので、
少女の身の上に同情します。
「ピット星」ではお母さんも待っていました。
少女は「せめて声だけでも聞けたら」と寂しそうにつぶやきます。
少女は「ピット星人」の姿のままでは、地球で生きられないので、
人間に変身して「ユウコ」と名乗りました。
「エリー」はどんどん巨大化する
「ユウコ」は「ピット星」からやって来たので、
地球には友だちも知り合いもいません。
そんな彼女の楽しみは、
エレキングの「エリー」をお世話することでした。
一緒に遊んで喜んでくれることが、 何より嬉しかったんです。
しかし「エリー」の成長は、
「ユウコ」の想像をはるかに超えていました。
地球環境のせいだったんです。
「エリー」は大きくなりすぎて、
部屋では飼えなくなってしまったので、
「ユウコ」は湖でお世話することにしました。
ところが、食いしん坊の「エリー」は、
「ユウコ」の留守を見計らって、
近くの民家の電気を食べに行きます。
イチカは「エリー」をTPUで保護したいと考え、
ハネジローにメガアースのある場所を教えてもらいました。
「エリー」はお腹をすかせていましたし、
悪い怪獣ではないので、 なんとかしてあげたかったんです。
メガアースは街3日分の電気を蓄えるバッテリーでした。
イチカはこっそりメガアースを運び出しますが、
エレベーターに乗っていたカナタとリュウモンに見られてしまうのでした。
ウルトラマンデッカー5話「湖の食いしん坊」の感想
怪獣を倒さない話が「セブン16話」にもあった
この話の原典はウルトラセブン3話「湖のひみつ」です。
脚本が金城哲夫さん、
監督が野長瀬三摩地さんというゴールデンコンビで、
名作といわれているエピソードです。
でも、原典のピット星人は、
エレキングを使って地球侵略を企てていました。
モロボシ・ダンを騙して、
ウルトラアイを奪い取っているんですよ。
「地球人の男性は可愛い女の子に騙されやすい」とも言っていたので、
「ユウコ」とはぜんぜんイメージが違います。
ピット星人が温和な種族だったのは、
セブンの地球とデッカーの地球が同じではないからでしょうね。
でも、昔からセブンを知る私は、
この話にもうひとつのオマージュを感じました。
セブン16話「闇に光る目」です。
「闇に光る目」は藤川桂介さんの脚本、
監督が鈴木俊継さんで制作された話ですが、
この話との共通点が2つあります。
- 夜戦
- 怪獣を倒さずに終わった
「闇に光る目」は地味ですが、とても後味が良いエピソードです。
アンノン星人は地球が打ち上げた観測ロケットのサクラ9号を、
侵略兵器と勘違いして報復にやってきました。
でも、もともと温和な種族だったので、
セブンの説得で誤解が解け、 素直に故郷へ帰って行ったんですよ。
「闇に光る目」の純粋なオマージュではなく、
エレキングとピット星人が取り上げられたのは、
彼らのほうがアンノン星人より人気があるからです。
スフィアは負のエネルギーに反応する
イチカは「エリー」にごはんを与えるために、
バッテリーを勝手に持ち出してしまったので、
ムラホシ隊長に怒られてしまいます。
隊長がイチカに怒った理由は2つありました。
- 感情に走って今までの信頼を台無しにしかけたこと
- TPUを融通の利かない組織と思い込んでいたこと
「これは怖い雷が落ちるだろうな・・・」と思いきや、
隊長はイチカの行動を責めなかったんです。
星は違えど、スフィアの被害者同士、
いたわり合うのは当然です。
TPUにはユウコさんだけでなく、
エレキングの保護も私から要請しましょう。
さすがはムラホシ隊長、
話がわかるいい上司ですね!
この人の下で働けるイチカは幸せ者ですよ。
「ユウコ」と「エリー」は、
カナタとリュウモンにも受け入れられました。
でも、スフィアが出て来なかったのが不思議ですね。
「ユウコ」にも「エリー」にも敵意がなかったので、
スフィアは負のエネルギーに反応するのかも知れません。
もし原典のピット星人とエレキングだったら、
いち早くスフィアと合成して、
とんでもない敵になっていましたよ。
「ユウコ」と「エリー」が、
いつか故郷に帰ることになったとしても、
イチカや地球のことを忘れないでいてほしいです。
ウルトラマンデッカー5話の基本情報
本放送日:2022(令和4)年8月6日
脚本:継田淳
監督:辻本貴則
登場怪獣:エレキング、ピット星人
オープニングテーマ:Wake Up Decker!(歌・SCREEN mode)
エンディングテーマ:カナタトオク(歌・影山ヒロノブ)
最後まで読んでくれて、ありがとな。
またのご訪問をお待ちしています。