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【ウルトラマン】23話「故郷は地球」あらすじと感想。宇宙開発の光と影

あんのん君

妙香、1960年代は宇宙開発が盛んだったな。
この話はそれをベースにしたものなのか?

岩松妙香

そうだよ。
当時はアメリカと旧ソ連で宇宙開発を競ってた。
人類が他の天体に自由に行けるのは、
夢があって素晴らしいんだけど、
宇宙開発の裏にある悲劇を忘れちゃいけないね。

目次

おもな登場人物(敬称略)

ハヤタ・シン(黒部進)
事実上の副隊長。ベーターカプセルでウルトラマンに変身する。

ムラマツ・トシオ(小林昭二)
統率力バツグンの隊長。部下からはキャップと呼ばれる。

アラシ・ダイスケ(石井伊吉)
武闘派で射撃の名手。イデとは名コンビ。

イデ・ミツヒロ(二瓶正也)
ひょうきんなムードメーカー。気が弱いが頭はいい。

フジ・アキコ(桜井浩子)
おもに通信を担当している。ホシノ君の保護者的立場。

ゲスト出演

アラン(ピエール・ピロッツ)
科特隊パリ本部から派遣された隊員。ある任務をムラマツに伝える。

アキラ(吉野謙二郎)
ジャミラに襲われた村の少年。飼っていた鳩を助けた。

登場怪獣(棲星怪獣ジャミラ)

あんのん君

見えない宇宙船に乗って地球に来た怪獣だ。
口から強力な炎を吐くためか、
防衛隊の火炎放射は効かなかった。
その正体はかつて遭難した宇宙飛行士だった。
水のない惑星にたどり着いた彼は、
過酷な環境に適応するため怪獣のような姿になった。
元の人間の姿に戻して、助けてあげたかったな。

ウルトラマン23話「故郷は地球」のあらすじ

出典:ウルトラマン23話

狙われた会議

東京で国際平和会議が開かれることになりました。

しかし、その矢先、
航空機や船舶が遭難する事故が多発します。

それらはすべて、
国際平和会議に出席するメンバーが、乗っていたものでした。

科特隊パリ本部は会議を妨害する事案と考え、
アラン隊員を日本に派遣します。

どこの国がそんなことをしているのか・・・

東京の科特隊本部に到着したアランは、
「地球上の国とは限りません」とムラマツに言いました。

見えない壁にぶつかった車

その数日後。

真夜中の国道1号線を、猛スピードで走る車がいました。
ひき逃げをしたため、警察の追手から逃げていたんです。

車はパトカーを撒こうとしましたが、
突然、大炎上してしまいました。

まるで見えない壁にぶつかったようでした。

警察から連絡を受けた科特隊は、
ムラマツ、ハヤタ、アラシ、アランの4人が出動します。

ムラマツは頻発している航空機や船舶の事故と、
関係あるのではないかと思いました。

見えないロケットのカラクリ

現場に着いた科特隊でしたが、アラシが運転する車が進みません。

仕方がないので4人が外に出ると、
事故車と同じように燃えてしまいました。

そして「見えないロケット」が飛び立ったんです。

連絡を受けたイデはアキコとビートルに乗り、
電波探知機でロケットを探しますが、
あと一歩のところで飛び去ってしまいます。

本部に戻ったムラマツは自転車と、
三原色に塗られた丸い板を使いながら、
「見えないロケット」のカラクリについて説明しました。

「見えないロケット」は高速で回転していたので、
人間の目には透明に見えるのでした。

アランが明かすジャミラの正体

イデは「見えないロケット」を可視化するために、
徹夜で新兵器を開発しました。

それはスペクトルα線β線γ線の3つを照射するものでした。

作戦はみごとに成功し、
「見えないロケット」は森の中に墜落します。

ムラマツたちが捜索を開始すると、巨大な怪獣が姿を現わしました。

怪獣を見たアランは「やっぱりジャミラ、お前は・・・」と、
意味深なことをつぶやきます。

その夜。

キャンプで休憩するムラマツは、
ジャミラとはいったい何なのか、アランに尋ねました。

アランの話はムラマツたちの想像を超える、
衝撃的な内容だったのでした。

ウルトラマン23話「故郷は地球」の感想

出典:ウルトラマン23話

悪いのは事故を隠ぺいした国

ムッシュ・ムラマツ、
パリ本部で予測していた最悪の事態になりました。
諸君、あれは怪獣ではありません。
あれは、いや彼は・・・
我々と同じ人間なのです。

引用元:ウルトラマン23話(アランのセリフ)

「見えないロケット」で、
地球を攻撃しに来た怪獣の正体が、
人間だったというのは、
多くの人にとってトラウマになったでしょう。

見方によっては、
ウルトラマンが悪者に見えますからね。

善良なイデが戦意を失くしたのも当然です。

俺、やめた!
ジャミラと戦うのやめた!
よく考えてみりゃ、
ジャミラは俺たちの先輩じゃないか。
その人と戦えるか!

引用元:ウルトラマン23話(イデ・ミツヒロのセリフ)

でも、本当に悪いのは、
宇宙での遭難事故を隠ぺいした国です。

国際社会にきちんと事態を説明して、
宇宙に取り残されたジャミラを救助に行けば、
今回の騒動は起こりませんでした。

ジャミラは亡くなる前、
ある超大国の旗をつかもうとしていましたが、
そこがきっと母国だったんでしょうね。

科学の発展途上に犠牲はつきものですが、
本当に可哀想な最期でした。

宇宙開発には細心の注意が必要です。

ウルトラシリーズの生みの親である金城哲夫さんは、
前作ウルトラQの3話で、そのリスクを訴えていました。

また最新シリーズのウルトラマンデッカーでも、
未来の地球人が宇宙に進出したために、
バズド星がスフィアの被害に遭っています。

とはいえ、宇宙開発は人類の発展に欠かせないので、
リスクをどのように回避して行うかが、最大の課題になりますね。

今回はイデが主人公の役割を務めました。

彼の叫びを聞いて、
ジャミラが村を攻撃しなかったのが印象的でしたよ。

ジャミラは自分を救助に来なかった、
母国の首脳に謝罪してほしかったんでしょう。

姿は怪獣になってしまいましたが、
怒りや悲しみという感情を持っていたので、
彼は紛れもない人間だったんです。

いろいろ考えさせられる話でしたが、
他シリーズで登場しているジャミラは、
コミカルな役回りも多くなって、幸せになっています。

不幸な怪獣には救済措置が不可欠ですね。

ウルトラマン23話の基本情報

本放送日:1966(昭和41)年12月18日
登場怪獣、宇宙人:棲星怪獣ジャミラ
制作順:22
脚本担当:佐々木守
音楽:宮内国郎
ナレーション:浦野光
特技監督:高野宏一
監督:実相寺昭雄
視聴率:38.2%

あんのん君

最後まで読んでくれて、ありがとな。

岩松妙香

またのご訪問をお待ちしています。

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