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【ウルトラQ】1話「ゴメスを倒せ!」あらすじと感想。リトラは本当に英雄だったのか

あんのん君

妙香、記念すべきウルトラシリーズの第1作は、
ゴメスとリトラの怪獣バトルからはじまったんだな。
Qはもっと渋い作品だと思ったぞ。

岩松妙香

ウルトラQは子供たちをターゲットにしてたから、
ド派手な怪獣バトルが好まれたんだ。
でも、リトラの最期は可哀想すぎたね・・・

ここは東京と大阪を結ぶ弾丸道路の工事現場です。
中ではたくさんの人が、
一刻も早くトンネルを完成させようと働いています。
今夜、このトンネルの奥で起こったある事件をお伝えしましょう。


(ウルトラQ1話オープニングナレーション)

目次

ウルトラQ1話のあらすじ

東海弾丸道路の第三工区で怪事件が起きた。
洞窟の中に怪物が出現したというのだ。
作業員たちは大慌てで洞窟に向かうが、
さらに直径が1メートルほどの楕円形の物体も発見される。
近くに住む次郎は事件に関心を持つが、
現場監督には相手にされなかった。
毎日新報の新田記者はこの事件を関デスクに伝えるが、
慌てていたので要領を得ない。
そこで関デスクはカメラマンの由利子に取材を指示。
由利子は万城目と一平を連れて第三工区に向かう。

おもな登場人物(敬称略)

万城目淳(佐原健二)
星川航空のパイロット。怪事件に真摯に向き合う好青年。

戸川一平(西條康彦)
万城目の後輩。おっちょこちょいだが、たまに鋭い勘を発揮。

江戸川由利子(桜井浩子)
毎日新報のカメラマン。怪獣を恐れずに写真を撮る。

関デスク(田島義文)
由利子の上司。仕事の鬼だが人情家。

ゲスト出演

新田記者(江原達怡)
由利子の同僚。怪物の出現に驚いてしまう。

次郎(村岡順二)
生き物に詳しい少年。リトラの卵をふ化させた。

登場怪獣

古代怪獣ゴメス

身長:10~40メートル
体重:3万~4万トン
出身地:東海弾丸道路の工事現場

あんのん君

記念すべきウルトラ怪獣第1号だ。
学名をゴメテウスというぞ。
金峰山の洞窟に棲みついていた。
洞窟に迷い込んだ万城目と由利子に恐怖を与え、
さらに地上に出て工事現場を破壊した。
2022年公開の映画「シン・ウルトラマン」では、
巨大不明生物第1号として紹介されたぜ。

原始怪鳥リトラ

身長:5メートル
体重:1万トン
出身地:金峰山洞仙寺近くの洞窟

ミケちゃん

ゴメスの天敵です。
学名はリトアリアといいます。
鳥類と爬虫類の中間生物です。
工事現場で発見された楕円形の卵から生まれました。
見た目はクジャクみたいにキレイで、
人間に対して危害は加えません。
2022年公開の映画「シン・ウルトラマン」では、
自衛隊がゴメスを倒したので登場しませんでした。

ウルトラQ1話「ゴメスを倒せ!」の感想

高度経済成長が怪獣を目覚めさせた

ウルトラシリーズ最初の怪事件は、
東海弾丸道路の第三工区で起きました。

アルコール依存症の作業員が、
「トンネルの中に怪物がいた」と証言したんです。

怪物、それとも怪獣?

呼び方はどっちでも構いませんが、
初期のウルトラでは怪物ということが多いですね。

怪獣ゴメスはトンネル工事現場にいましたが、
かれは東海弾丸道路の工事音がうるさくて、
目を覚ましてしまったんですよ。

ウルトラQの設定年代は明らかになっていません。
でも、おそらく放送当時と同じでしょう。

1960年代の日本は高度経済成長期だったので、
名神や首都高など高速道路の建設ラッシュでした。

東海弾丸道路のモデルは東名でしょうね。

インフラの整備は国の発展に欠かせませんが、
怪獣の覚醒につながるとは皮肉です。

万城目淳は光の巨人に変身できない

この作品の主人公は万城目淳といいます。
星川航空の敏腕パイロットでヘリやセスナの操縦が得意です。

後輩で三枚目キャラの戸川一平、
毎日新報の女性カメラマンである江戸川由利子とトリオを組み、
行く先々で起こる怪事件の解決に奔走します。

しかし彼らはごく普通の民間人なんです。

万城目が大のSF好きであり、
世界的権威の一の谷博士と懇意にしていますが、
彼は特定の防衛チームに入っていないんですよ。

そもそもウルトラQの世界には防衛チームがありません。

実は光の巨人(ウルトラマン)が来訪する以前の時代なので、
人間が知恵を絞って怪獣たちを倒さなければなりませんでした。

ウルトラシリーズというと、
主人公が正義のヒーローに変身するのが定番ですが、

ウルトラQは主人公が変身しない唯一のウルトラシリーズなんです。

リトラは悲劇のヒーロー

第三工区の現場近くには、
古代生物に詳しい次郎が住んでいました。

口を開けば難しい話ばかりするので、
工事現場の監督は次郎を煙たがっていたんですよ。

オタクの話が一般に通じないのは、昔も今も変わらないですね。

ゴメスの覚醒に気づいた次郎は、
「天敵であるリトラをふ化させよう」と言いました。

万城目と由利子がトンネル内を調べに行ったので、
一平は次郎の提案に協力して、
一斗缶を使ってリトラの卵を温めました。

とはいえ、他にいい方法はなかったのでしょうか?

生まれたばかりのリトラは、
勇敢にゴメスと戦ってくれました。

鳥には刷り込みという本能があるので、
初めて見た次郎を自分の親だと思ったんでしょう。

だから必死で彼を守ろうとしました。

リトラの活躍で人間は救われたんですが、
溶解液シトロネラアシッドの酸性ダメージで、
リトラは短い命を散らしてしまったんです。

事情なんて何もわからなかったでしょうし、
クリクリした目がすごく可愛かったので、本当に気の毒でした。

せっかく生まれた命です。
きちんと天寿を全うさせたかったですね。

しかし、かれは怪鳥と呼ばれる生物なので、
ここで亡くなっていたのは正解かも知れません。

人間と共存して行くのはとても難しいですから・・・

東海弾丸道路の北山トンネルを抜けると、
小さな墓標が建っています。
それは次郎くんが建てた勇敢なリトラの墓なのです。

(ウルトラQ1話エンディングナレーション)

ウルトラQ1話の基本情報

本放送日:1966(昭和41)年1月2日
制作順:12
脚本ナンバー:12
脚本担当:千束北男(飯島敏弘)
音楽:宮内國郎
番組ナレーション:石坂浩二
登場怪獣、宇宙人:古代怪獣ゴメス、原始怪鳥リトラ
特技監督:小泉一
監督:円谷一
視聴率:32.2%

あんのん君

最後まで読んでくれて、ありがとな。

岩松妙香

またのご訪問をお待ちしています。

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