【法廷のドラゴン】5話あらすじと感想。今どきの成金息子と昔気質の職人親父が法廷で戦う

あんのん君

妙香、将棋のタイトル戦では、
よく旨そうなおやつが出てくるな。

岩松妙香

棋士は一手を考えるのに頭を使うからね。
対局中は糖分が必要なんだ。
タイトル戦のおやつは名品が多いんだよ。

目次

【法廷のドラゴン】第5話のあらすじ

歩田法律事務所の先代・羊次郎は、
弁護士としての才能に溢れており、事務所も賑わっていた。
利江はその頃を思い出して感慨に浸るが、
ちょうど外回りから虎太郎が帰ってくる。
虎太郎はお土産に「雁湖庵」の袋を持っていた。
すると、竜美は即座にそれに反応した。
その「雁湖庵」の一徹餅は、
将棋の名人戦で振舞われたおやつだったのだ。
だが「雁湖庵」は大手通販会社のクイーンマルシェから、
ライセンス契約違反で訴えられていたのだ。
実は「雁湖庵」の主で和菓子職人の英和が、
クイーンマルシェの一徹餅の味が違うと言って、
ネットに批判コメントを書き込んでいたのであった。

おもな登場人物(敬称略)

歩田法律事務所

天童竜美(上白石萌音)
プロ棋士を目指していた異色の弁護士。案件や裁判を将棋に例える。

歩田虎太郎(高杉真宙)※中学時代(藤原聖)
所長。竜美の将棋好きに振り回されるが協力する。

乾利江(小林聡美)
パラリーガルであり経理担当。

歩田羊次郎(藤井隆)※回想
虎太郎の父。先代の所長で優れた弁護士だった。

天童家

天童辰夫(田辺誠一)
竜美の父親。ベテランの裁判官。

天童香澄(和久井映見)
竜美の母親。娘に弁護士になる道筋を示した。

将棋界

駒木兎羽(白石麻衣)※回想
奨励会時代からの竜美のライバル。

ゲスト出演

熊倉英和(角野卓造)
老舗和菓子店「雁湖庵」の店主。クイーンマルシェから契約違反で訴えられてしまう。

熊倉和輝(草川拓弥)※超特急
英和の息子。ネット通販会社クイーンマルシェの社員。

熊倉柚子(かとうかず子)
「雁湖庵」の女将。元々心臓が弱いが懸命に働いていた。

熊倉美鈴(大後寿々花)
英和の娘。父と一緒に和菓子を作る。

加賀春隆(矢崎広)
クイーンマルシェの社長。和輝の大学の先輩。

丹羽克治(外山誠二)
「雁湖庵」の常連客。クイーンマルシェの一徹餅は味が違うと言う。

矢本彰一(兒玉宣勝)
クイーンマルシェの一徹餅製造工場の責任者。

忍野綾芽(玉井らん)
クイーンマルシェの代理人弁護士。

【法廷のドラゴン】第5話の感想

今回の話、いままでのエピソードの中で、
いちばん気に入りました。

竜美が歩田法律事務所を選んだ理由がわかりましたし、
個人的に共感するポイントが多かったからです。

将棋の駒は玉(ぎょく)、
金(きん)、銀(ぎん)、桂馬(けいま)、
香車(きょうしゃ)、飛車(ひしゃ)、
角行(かくぎょう)、歩(ふ)の8種類です。

その中で歩(ふ)は数がいちばん多いため、
「歩く兵隊」に例えられます。

でも、なくてはならない大事な駒なんですよ。

竜美が事務所を選んだ理由

将棋が大好きな竜美は、
それを誰よりもわかっていたので、
歩田法律事務所で働くことにしました。

歩は駒の中では一番弱い。
大駒に比べたら、半人前の駒かも知れません。
でも、敵陣に入り込めば「と金」になることができます。

歩が成った「と金」は縁起もいいんですね。

しかし、現所長の虎太郎は連戦連敗で、
有能だった父・羊次郎にコンプレックスを持っていました。

この住民訴訟において、
問われているのは法の意義です。
法が人を裁き、傷つけるためのナイフではなく、
人を守り、包み込む毛布であることを。
裁判官の皆様にはご自身が、
司法の道に進もうと思った時に立ち止まり、
思い出してほしいんです。

羊次郎が法廷で言ったこの言葉は、
当時の裁判を担当した辰夫も感心するほどだったんです。

有能な父に憧れを抱きつつも、
それを超えることができない自分にモヤモヤする・・・

奇しくも「雁湖庵」の案件は、
虎太郎の悩みと密接にリンクしていました。

相手の戦法は「銀冠穴熊」

和菓子の名品・一徹餅を生み出した、
「雁湖庵」の英和は昔気質の頑固な職人です。

しかし、その腕は一流なんですよ。

息子の和輝は当初、
父の跡を継いで和菓子職人になるつもりでしたが、
5年前にあることがキッカケで父と衝突し、
ネット通販大手のクイーンマルシェに就職しました。

父を超えられないと言う悔しさだけでなく、
心臓の弱い母が過労で倒れたのが原因だったんです。

和輝が橋渡し役となり、
「雁湖庵」とクイーンマルシェは、
一徹餅のライセンス契約を結ぶことになりました。

職人の手作りは素晴らしいものですが、
工場で大量生産したほうが、
多くの人に美味しさを知ってもらえますからね。

ところが。

クイーンマルシェの一徹餅は、
「雁湖庵のものとは味が違う」というコメントが、
常連さんから出てきます。

模造品を作られたと思った英和は、
怒ってクレームを書き込んだんですが、
これが悪手で訴えられてしまいました。

竜美と虎太郎は有名機関にお願いして、
双方の一徹餅の成分分析をするんですが、
ほとんど違いはありません。

さらに原告側の証人が和輝であることがわかり、
劣勢に陥った竜美はこの裁判を、
最強の「銀冠穴熊」に例えるのでした。

企業秘密を法廷で明かす


竜美に黒星がつくかと思いきや、
意外なキーパーソンのおかげで、
戦局は逆転へと動き出しました。

2つの一徹餅の味の違いに気づいたのは、
常連さんではなく、女将の柚子だったんですよ。

5年前、柚子が過労で倒れた時、
英和はお見舞いに送れてしまったため、
和輝にひどく怒られました。

しかし、柚子が大好きな一徹餅を作っていたんです。

一徹餅は求肥を3時間以上かけて練り上げるんですが、
通常の作り方ではお見舞いに間に合わないので、
英和は圧力鍋を使って、30分に時短しました。

この方法はクイーンマルシェでもやってたんです。

大量生産するにあたって、
タイムパフォーマンスはすごく重要なので、
求肥の練り時間を大幅に短縮したんですよ。

和輝は原告側の証人から被告側の証人になり、
クイーンマルシェの企業秘密を法廷で明かしました。

人の才能はそれぞれ違う

いつもより感想が長めになりました。

実は私も幼い頃から、
優秀な長姉にコンプレックスを持っていて、
ずっと悩んでいたからなんです。

姉は仕事も家事も冠婚葬祭の仕切りも、
すべてソツがなくできるのに対し、
私は何をやっても中途半端で、
親や学校の先生に叱られてばかりでした。

その原因がわかったのは3年前です。

あんのん君が亡くなった時のペットロスで、
とあるメンタルクリニックを受診し、
ADHD(注意欠如多動障害)とわかったからです。

56歳にして発達障害と判明したのは衝撃でしたが、
おかげで姉と同じステージに立たなくても良いとわかりました。

将棋の駒も8種類あります。

だけど、それぞれの役割が違うからこそ、
面白い対局ができるんです。

虎太郎も和輝も、
優秀な父親を超えられないと思ってましたが、
竜美はこう言って励ましました。

成金だとか、歩だとか、
人からどう思われようと関係なく、
自分の信じたやり方を貫いて、
この店の味を大切にしようとした、
それが和輝さんの棋風だったんですね。

この言葉を聞いた虎太郎は、
自分へのアドバイスだと理解します。

超えるとか、超えないとか、
成るとか成らないとか、焦らずに、
僕は僕自身が信じられる、
弁護士になればいいんだって。
それが・・・僕の棋風だって、
分かった気がする。

そうなんです。

たとえ家族と言えども、
性格や生きてきた歴史はまったく違います。

虎太郎は虎太郎、和輝は和輝の得意な分野で、
それぞれ活躍して行けばいいんですよ。

ちなみに、今回のゲストの草川拓弥さんは、
ウルトラマンギンガで一条寺友也を演じています。

勉強中の将棋だけでなく、
昔から大好きなウルトラともリンクしていたのが、
めっちゃ嬉しいポイントでした。

【法廷のドラゴン】第5話の将棋用語

成る

将棋で「成る」とは
駒を裏返して動き方を変えることです
成長の「成」の字で
駒がパワーアップして「金将」と同じ動きができるようになります
成る事ができる場合でも成らないことも可能です
そのことを「不成(ならず)」といいます

(引用元:Google生成AIより)

チビ君

将棋の「成る」は実にドラマチックですね。
ただし、元の動きはできなくなるので注意が必要ですよ。

【法廷のドラゴン】第5話の基本情報

  • 本放送日:2025(令和7)年2月14日
  • 脚本:戸田山雅司
  • 音楽:篠田大介
  • エンディングテーマ:ワインディングロード(Noveibright)
  • 演出:片山雄一
  • 制作著作:テレビ東京、The icon
あんのん君

最後まで読んでくれて、ありがとな。

岩松妙香

またのご訪問をお待ちしています。

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