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【ウルトラマン】15話「恐怖の宇宙線」あらすじと感想。もし二次元の絵が本物になったら?

あんのん君

妙香、ウルトラシリーズには、
個性的な怪獣がたくさんいるよな。
ほとんどは迷惑なモンスターばかりだが・・・

岩松妙香

中には無害で可愛らしい子もいるよね。
今回登場するガヴァドンは、
少年の落書きから生まれたんだよ。
科特隊とウルトラマンは、どう対応するのかな?

目次

おもな登場人物(敬称略)

ハヤタ・シン(黒部進)
事実上の副隊長。ベーターカプセルでウルトラマンに変身する。

ムラマツ・トシオ(小林昭二)
統率力バツグンの隊長。部下からはキャップと呼ばれる。

アラシ・ダイスケ(石井伊吉)
武闘派で射撃の名手。イデとは名コンビ。

イデ・ミツヒロ(二瓶正也)
ひょうきんなムードメーカー。気が弱いが頭はいい。

フジ・アキコ(桜井浩子)
おもに通信を担当している。ホシノ君の保護者的立場。

登場怪獣(二次元怪獣ガヴァドン)

身長:30メートル(A)~60メートル(B)
体重:2万トン(A)~4万トン(B)
出身地:土管の落書き(A、B共通)

あんのん君

ムシバ君が描いた絵が、
特殊な宇宙線を浴びて立体化した怪獣だ。
餃子のようなガヴァドンAと、
スタンダードな見た目のガヴァドンBがいるぞ。
寝てばかりいて何もしないが、
轟音のようないびきはひどかった。
これをどうにかすれば共存できたから、
子供たちには可哀想なことをしたな。

ウルトラマン15話「恐怖の宇宙線」のあらすじ

オタマジャクシに似た怪獣の絵

ある小学校で子供たちが、
怪獣の絵を教室に貼っていました。

ネロンガ、レッドキング、カネゴン・・・

それも人気怪獣ばかりでしたが、
ムシバ君の絵は誰も見たことのない怪獣です。

それはオタマジャクシのような姿だったので、
子供たちは一斉に笑い出しました。

ムシバ君は絵を描くのが苦手だったんです。

土管の絵が実体化

友だちに笑われて悔しくなったムシバ君は、
空き地の土管に先ほどの怪獣を描きました。

教室の絵は画用紙に描いた小さいものでしたが、
土管には大きく書くことができます。
それなら、笑われることはないでしょう。

科特隊に宇宙線研究所から連絡がありました。

地球に降り注いでいる宇宙線に、
奇妙な変動があったというんです。

その翌日。

公園にオタマジャクシにソックリな怪獣が出現しました。
それはムシバ君が描いた絵と同じでした。

感動した子供たちは大はしゃぎです。

土管の管理人は落書きを注意しようとしますが、
怪獣の絵はどこにもありませんでした。

ムシバ君は怪獣が本物になったので、
得意顔になります。

怪獣が本物になった原因

科特隊は怪獣退治のために出撃しますが、
怪獣はただ寝ているだけで、
暴れる様子がまったくありません。

防衛隊の戦車も出動したものの、
怪獣は日没になるとどこかに行ってしまったんです。

パリにある科特隊本部から通信がありました。

宇宙線に含まれる新元素と太陽光線が融合すると、
『二次元のものが三次元に変わる現象が起きる』という警告でした。

ハヤタはタカシ君から、
「あの怪獣はムシバが描いた絵だ」と聞いていました。

その夜、家を抜け出した子供たちは、
例の土管の前に集まります。

怪獣が寝ているだけではつまらないから、
「もっと強そうでカッコよくしよう」と思ったんです。

子供たちはムシバ君の描いた原画に、
尾ビレなどを付け加えて行きました。

科特隊ではムラマツが、
怪獣は攻撃さえしなければ何もしないので、
一日だけ様子を見てみようと言うのでした。

ウルトラマン15話「恐怖の宇宙線」の感想

ガヴァドンAがめちゃくちゃ可愛い!

これ、すごく珍しい話です。

子供たちがウルトラマンに、
「怪獣をやっつけないで」って言うんですよ。

子供にとっての落書きは自己表現のひとつですし、
ムシバ君はガヴァドンの生みの親ですから、
実にごもっともな言い分です。

それに、ガヴァドンAの造形って本当に可愛いんですよ!

ガヴァドンAは餃子やはんぺんにも例えられますが、
大きな目とピコピコ動く姿は、観る人を大いに魅了します。

科特隊がジェットビートルで攻撃しましたが、
思わず「やめてー!」と叫んでしまいましたね。

こんな可愛い子は退治しないで、
科特隊・・・いや、人類のペットにすべきです。

ムラマツキャップの責任感には敬服しますが、
悪さをしない怪獣とは共存しましょうよ。

子供たちが書き足したあとのガヴァドンBは、
ごく一般的な怪獣の姿になりました。

それはそれで味のある雰囲気ですが、
私はムシバ君が描いた原画のガヴァドンAのほうが、
みんなに愛されると思います。

星になったガヴァドンはウルトラマンの計らいで、
七夕の日にムシバ君たちに会えるようになりました。

「もし雨だったら?」というムシバ君の問いに、
ウルトラマンが答えなかったのは、
ヒーローといえども天候を変えることができないからです。

その時はまた、ガヴァドンの絵を描いて、
かれを思い出せばいいんじゃないでしょうか。

もし二次元が具現化したら・・・

ウルトラマンが放送されたのは、
今から56年前の1966(昭和41)年です。

当時はインターネットもスマホもなく、
萌えや推しという言葉もありませんでした。

だから、二次元というのは額面通り、
普通の絵のことだったんです。

でも、現代では二次元というと、
アニメやゲームキャラのことを言いますよね。

ガヴァドンは奇妙な宇宙線を受けて本物になりましたが、
もし「推しキャラ」が具現化したら、
大喜びする人は多いでしょう。

そうなると、恐怖の宇宙線ではなく、
オタクの願いを叶えてくれる夢の宇宙線になります!

半世紀以上も前に、
みんなが大好きな二次元を扱っていたとは、
さすが天才と名高い実相寺監督ですね。

ウルトラマン15話の基本情報

本放送日:1966(昭和41)年10月23日
登場怪獣、宇宙人:二次元怪獣ガヴァドン
制作順:15
脚本担当:佐々木守
音楽:宮内国郎
ナレーション:石坂浩二
特技監督:高野宏一
監督:実相寺昭雄
視聴率:37.4%

あんのん君

最後まで読んでくれて、ありがとな。

岩松妙香

またのご訪問をお待ちしています。

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