X(旧Twitter)では猫まみれ!Follow Me!

【ウルトラQ】14話「東京氷河期」あらすじと感想。真夏の都会が凍りついた理由

あんのん君

妙香、今回の話は「ぺギラが来た!」の続編だな。
あいつは南極でやられたんじゃないのか?
このままじゃ、みんな氷漬けだぜ。

岩松妙香

心配ご無用。
南極の苔から作られた「ペギミンH」があれば、
ぺギラを撃退することができるよ。

1万年に一度、
地球には異常な低温の年が 廻ってくると言われています。
真夏の暑いある日、
突然雪が降り、水が凍り始めたら-
いったい何の前触れでしょうか?
そう、真夏に訪れた寒い寒い冬の物語です。

引用元:ウルトラQ14話(オープニングナレーション)
目次

ウルトラQ14話のあらすじ

羽田空港で着陸寸前の旅客機が炎上した。
管制官たちは事故の原因究明に追われるが、
その直後、空港一帯が謎の黒煙に包まれ、
ターミナルは瞬く間に氷漬けになってしまう。
由利子は東京の街角でネタ探しをしていた。
彼女はそこで治夫という少年と知り合う。
治夫はたったひとりで父親を捜していた。
星川航空の事務所で新聞を読んでいた一平は、
南極が温暖化したことを知る。
そして万城目のセスナには不審な男が紛れ込んでいた。

おもな登場人物(敬称略)

万城目淳(佐原健二)
星川航空のパイロット。怪事件に真摯に向き合う好青年。

戸川一平(西條康彦)
万城目の後輩。おっちょこちょいだが、たまに鋭い勘を発揮。

江戸川由利子(桜井浩子)
毎日新報のカメラマン。怪獣を恐れずに写真を撮る。

関デスク(田島義文)
由利子の上司。仕事の鬼だが人情家。

ゲスト出演

沢村治夫(佐藤英明)
東京で父親を捜す少年。由利子に天丼をおごってもらう。

沢村照男(有馬昌彦)
行方不明になっている治夫の父親。星川航空に忍び込む。

登場怪獣(冷凍怪獣ぺギラ)

身長:40メートル
体重:2万トン
出身地:南極

あんのん君

かつて日本の南極基地を襲った凶悪な怪獣だ。
-130℃の冷凍光線は超強力だぜ。
温暖化で南極に住めなくなったから、
北極に移動する途中で東京を襲ったんだ。
コイツは初代ウルトラマンのリブート作品、
2022年公開の映画「シン・ウルトラマン」では、
巨大不明生物第3号として紹介されたぞ。

ウルトラQ14話「東京氷河期」の感想

ネタ切れの由利子は治夫と出会う

夜討ち朝駆けの新聞記者は、
つねにネタを探さなければなりません。

由利子は同僚の記者と上野駅に行き、
通行人の様子を撮ろうと考えました。

私の狙いは日曜版よ。
現代の旅人は何を求めて、
この大都会に集まってくるのか。
詩人・リルケは言ったわ。
僕にはただ、
知るために集まってくる蟻のように見えるって。
東京は苦い砂糖なのよ。

引用元:ウルトラQ14話(江戸川由利子のセリフ)

東京はその名前もきらびやかな街の雰囲気も、
人を惹きつけてやまない何かがありますね。

磁力なのか、それとも魔力なのか・・・

いずれにしても、
一度は立ち寄りたくなる不思議な都会なんです。

由利子は写真を撮るために、
ブロック塀に登っていたんですが、
バランスを崩して落ちてしまいます。

転び方が派手だったので、
近くにいた治夫に笑われてしまいましたが、
彼は「毎日新報」の記者を探していたんです。

半年前に秋田から出稼ぎに行ったまま帰ってこない、
父親の行方を突き止めるためでした。

当時は人探しをする場合、
新聞に情報を載せるのが定番だったんですよ。

地球温暖化は半世紀前から始まっていた?

星川航空の事務所で新聞を読んでいた一平は、
米ソのウラン鉱採掘競争により、
南極が温暖化したという記事を見つけます。

万城目は極地の氷が溶けると海水が膨らんで、
東京付近も水没すると言いました。

この話を聞いて、
第5話「ぺギラが来た!」の時の違和感がスッキリしました。

南極に特別取材に行った万城目も、
越冬基地の隊員たちも軽装だったのは、
すでに温暖化がはじまっていたからなんですね。

この記事によると1889年に、
スバンテ・アレニウスというスウェーデンの科学者が、
二酸化炭素(CO2)と地球温暖化について、
すでに指摘していたといいます。

だから半世紀前も、極地の氷が溶けるとどうなるか、
頭のいい人はわかっていたんですよ。

そしてぺギラは温まってしまった南極を嫌い、
北極に移住することにしました。

東京に立ち寄ったのは、
環境を破壊して文明を謳歌する人類へのリベンジなんでしょうね。

父は息子のために飛ぶ

万城目が仕事しようとすると、
セスナに酔っぱらいの男が乗っていました。

あやしい人物でしたが、
季節労働者の手帳を持っていたので、
万城目は事務所に保護します。

由利子は記事作成の傍ら治夫の面倒を見ることになり、
お腹を空かせた彼に天丼をおごります。

当時はコロッケが1個15円、うどんも1杯15円だったので、
治夫にとってはすごいご馳走だったでしょう。

治夫は由利子に感謝しながら、天丼を食べていたんですが、
運悪くぺギラの襲撃に遭ってしまいました。

よほど天丼が美味しかったのか、
あるいは肝が据わっていたのか、
治夫はぺギラを見ても動じませんでした。

うわぁ・・・ぺギラってすげえなぁ!

ウルトラQ14話(沢村治夫のセリフ)

治夫が豪胆だったのは、
父の沢村照男が有名なゼロ戦パイロットで、
大尉まで務めた人だったからです。

しかし、戦後は落ちぶれてしまい、
酔っぱらいの宝石泥棒になってしまったんですよ。

照男は万城目のセスナを奪って、
どこかに高跳びするつもりでしたが、
雪の中を必死で星川航空まで来た治夫を見て、
息子のために飛ぶことを決めます。

照男が爆薬入りのペギミンHをセスナに積んで、
決死の特攻をかけたおかげで、
ぺギラを撃退することができました。

でも、ぺギラと戦っていた航空自衛隊にペギミンHを渡せば、
命を落とすことはありませんでした。

治夫は気丈な子なので、
上野駅で見送る万城目たちに手を振っていましたが、
探し続けた父親の遺骨と帰郷するのは、
本当に悲しかったと思います。

万城目たちは治夫をずっと支えて行ってほしいですね。

ウルトラQ14話の基本情報

本放送日:1966(昭和41)年4月3日
制作順:15
脚本ナンバー:16
脚本担当:山田正弘
登場怪獣、宇宙人:冷凍怪獣ぺギラ
特技監督:川上景司
監督:野長瀬三摩地
番組ナレーション:石坂浩二
視聴率:36.8%

あんのん君

最後まで読んでくれて、ありがとな。

岩松妙香

またのご訪問をお待ちしています。

シェアは更新の励みになります!
  • URLをコピーしました!
目次