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【ウルトラマン】20話「恐怖のルート87」あらすじと感想。怪獣は少年の守り神だった?

こんにちは。岩松妙香(@annon_0211)です。

ウルトラシリーズは児童向けの特撮ドラマですが、

社会問題を扱った深いエピソードもあります。

今回は交通災害が取り上げられたんですよ。

ウルトラマンが放送された1966年は、

高度成長期でマイカーブームが起こりました。

でも、その弊害として交通事故も多かったんです。

前回の感想はこちら

目次

おもな登場人物(敬称略)

ハヤタ・シン(黒部進)

事実上の副隊長。ベーターカプセルでウルトラマンに変身する。

ムラマツ・トシオ(小林昭二)

統率力バツグンの隊長。部下からはキャップと呼ばれる。

アラシ・ダイスケ(石井伊吉)

武闘派で射撃の名手。イデとは名コンビ。

イデ・ミツヒロ(二瓶正也)

ひょうきんなムードメーカー。気が弱いが頭はいい。

フジ・アキコ(桜井浩子)

おもに通信を担当している。ホシノ君の保護者的立場。

ゲスト出演

ムトウ・アキラ(榊原秀春)

科特隊本部に現れた謎の少年。高原竜ヒドラの絵を描いた。

登場怪獣

高原竜ヒドラ

伊豆大室山から現れた怪獣だ。
古代の始祖鳥に似た姿をしていて、
するどい爪や硬い口ばしで攻撃するぞ。
ウルトラマンとも互角に戦うパワーを持っていた。
だが、その正体は亡くなったアキラ君の化身だったらしく、
最後はどこか遠くへ飛んで行ったんだ。
怪獣を倒さない話というのは珍しいな。

ウルトラマン20話「恐怖のルート87」のあらすじ

出典:ウルトラマン20話

深夜に暴れる動物たち

伊豆の大室山公園では、

深夜に奇怪な現象が起こっていました。

何かの気配を感じて、

動物たちが激しく暴れ出したんです。

警備員は異変を科特隊に連絡しました。

ムラマツはさっそく、

ハヤタとアラシを伴って大室山公園に向かいます。

謎の少年からの警告

警備員はムラマツたちに不思議な話をしました。

動物たちが暴れた深夜、

山全体が蛍光灯のように光ったというんです。

ムラマツたちは山腹を調査しますが、

とくに異状は見つかりませんでした。

しかし、大室山では半年前から木が枯れ、

動物たちの様子もおかしかったと、警備員は語ります。

アキコは科特隊本部で待機していました。

するとそこに、

ホシノ君と同じ年頃の少年がやってきます。

アキコは彼をホシノ君の友だちだと思いましたが、

そうではないようでした。

少年はアキコに妙なことを言いました。

『大室高原の高原竜ヒドラが暴れるよ。

早くしないとたいへんなことになるよ!』

そして名前も告げないまま、

その場を立ち去ってしまったんです。

ヒドラは架空の怪獣

その直後、イデが司令室にやってきました。

アキコは少年を見たのではないかと尋ねますが、

イデは誰ともすれ違ってないといいます。

事情を確認するため、

イデは守衛室に電話をかけました。

守衛は「猫の子一匹も入れないようにしている」と答え、

おっちょこちょいなイデが寝ぼけたのではないかといいます。

アキコはムラマツに高原竜ヒドラのことを伝えました。

ヒドラは大室高原にある鳥の石像のことで、

公園設立を記念して造られたものでした。

全国の子供たちからデザインを募集した、

架空の怪獣のことだったんです。

アキコが見た少年は亡くなっていた

ヒドラをデザインしたのは、

ムトウ・アキラという少年です。

それは2年ほど前の話で、

当時のアキラ少年は小学校3年生でした。

イデとアキコはアキラ少年がいたという、

曙少年ホームに向かいます。

そこで職員の女性に話を聞くと、

意外な事実がわかりました。

なんとアキラ少年は、

半年前に交通事故で亡くなっていたのでした。

アキラ少年は夏休みに山に行った時、

国道87号でトラックのひき逃げに遭っていたんです。

その犯人はいまだにわからないままでした。

アキコは職員の女性から、

アキラ少年の写真を見せてもらいました。

それは科特隊本部に現れた男の子だったんです。

ウルトラマン20話「恐怖のルート87」の感想

出典:ウルトラマン20話

交通安全は本当に大事

少年と鳥が出て来たので、

ウルトラQ12話を思い出してしまいました。

三郎とラルゲユウスは離れ離れになってしまいましたが、

アキラ少年とヒドラは一緒にどこかへ飛んで行きました。

もともとヒドラは、

アキラ少年がデザインして生み出した怪獣なので、

一心同体という関係だったんでしょうね。

ヒドラが国道87号のトラックを次々に襲ったのは、

ひき逃げした犯人が捕まっていなかったからです。

アキラ少年の命を奪った人物のことを、

どうしても許せなかったんです。

でも、悪いのはひき逃げ犯であって、

他のドライバーには何の罪もないんですよね。

復讐からは次の悲劇が生まれるだけで、

何の意味もなさないことがよくわかりました。

ウルトラマンがヒドラを倒さなかったのは、

ハヤタがケガしてしまったことと、

ヒドラにアキラ少年の魂が宿っていたからです。

被害に遭ったドライバーのことを思うと、

ちょっと釈然としないエンディングですが、

交通事故のない世の中になれば、

みんなが笑顔で暮らせますよね。

ウルトラマンの中の人は古谷敏さんですが、

脚本家の金城哲夫さんに、

「怪獣を倒さない話を書いてほしい」とお願いして、

今回のエピソードが生まれたと言われています。

怪獣を倒すだけがすべてじゃないですから。

因みに国道87号は実在しない道路です。

ドライバーのみなさんも、歩行者のみなさんも、

どうか安心・安全・無事故で、

毎日の生活をがんばってくださいね。

ウルトラマン20話の基本情報

  • 本放送日:1966(昭和41)年11月27日
  • 登場怪獣、高原竜ヒドラ
  • 制作順:20
  • 脚本担当:金城哲夫
  • 音楽:宮内国郎
  • ナレーション:浦野光
  • 特技監督:高野宏一
  • 監督:樋口祐三
  • 視聴率:39.0%

最後まで読んでくれて、ありがとな。

またのご訪問をお待ちしています。

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